商学部と経済学部の違いって?

2025/05/31

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商学部と経済学部は、名前の印象がなんとなく似ている学部です。
どちらに進学しようか迷っている人もいるでしょう。
商学部と経済学部は、共通点もあれば異なる点もあります。
今回は、商学部と経済学部の違いを、共通点も含めてご紹介します。

商学部とは?

商学部は、「商売」について研究する商学を学ぶ学部です。
世の中の企業のほとんどが、「商売」をしています。
商品をお客さまに売ることはもちろん、企業が企業と取引する「BtoB」や、商品がどのように売れるかを考えることも「商売」の一環です。
「商売」は「ビシネス」と言い換えられるので、「ビジネス」について研究する学問と考えると、分かりやすくなるかもしれません。
商学の大きな特徴を一言でいうと、「商品を中心に考える」ことです。
ある商品がどうして売れたのか、ほかのある商品はどうして売れなかったのか、この商品が売れるにはどうすればいいか…などなど、商品の売上を伸ばすことを目標にさまざまな課題に取り組んでいきます。
商品そのものだけでなく、商品を売るためのマーケティングや、商品が生まれてから消費者に届くまでの流通の仕組みについても学ぶのが、商学部での主な研究活動です。

経済学部とは?

経済学部は、世の中の「経済」について研究する経済学を学ぶ学問です。
「経済」とは、お金やモノ、人、サービスなどの流れのことで、経済学ではこの仕組みを分析したり、論理的に解明したりすることで、よりよい社会を目指します。
例えば、経済学で学ぶ代表的な学問に、「ミクロ経済学」「マクロ経済学」があります。
ミクロ経済学は家計や企業といった特定の組織の経済活動に、マクロ経済学では政府や企業、家計をひとくくりにした経済活動に焦点を当てますが、このように「ある対象の経済活動について研究する」と表すと分かりやすいでしょう。
賃金や雇用を対象とする「労働経済学」、外国為替や貿易を対象とする「国際経済学」など、対象によってさまざまな経済学があります。
さらに、経済学そのものだけでなく、経済学にまつわる思想や歴史を学ぶのも経済学の一つです。

商学部と経済学部の違い

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商学部と経済学部の特徴について簡単に説明しました。
それでは、商学部と経済学部は何が違うのか、反対に共通しているのはどのような点なのか、解説します。

  • 商学部と経済学部の違い

    商学部と経済学部のもっとも大きな違いは、「研究の対象」です。
    前述のとおり、商学部は商売・ビジネスを、経済学部は世の中の経済活動を対象とします。
    さらにいうと、商学部では一つの企業や組織の商取引に焦点を当てるのに対し、経済学部は政府や家計を含めた広い視野で分析を行います。
    経済学の研究では、一つの企業や組織を対象として、その経済活動を分析することもあるため、商学は経済学の一つと考えることもできるでしょう。
    ほかにも、商学部と経済学部では「学ぶ内容」も少し違いがあります。
    商学部では、ビジネスに直結する「マーケティング論」「会計論」「流通論」などを主に学びます。
    一方の経済学部では、前述のとおり「ミクロ経済学」「マクロ経済学」「労働経済学」「国際経済学」など、特定の対象の経済活動について学ぶことが多いです。

  • 商学部と経済学部の共通点

    商学部と経済学部の共通点としては、就職率や資格が挙げられます。
    商学部と経済学部は、どちらもほかの文系学部(文学部や法学部など)よりも就職率が高いのが特徴です。
    特に民間企業では、学んだことが仕事に直結しやすいことから、商学部も経済学部も企業に求められやすい傾向があります。
    また、資格については、「学んだことを生かしやすい」「就職活動で有利になる」の2点で、商学部と経済学部で共通している資格が数多くあります。
    例えば、以下の資格を取得する方が多いです。

    • 簿記検定:会計の代表的な資格
    • 公認会計士:会計の国家資格
    • ファイナンシャルプランナー:個人や企業の資金計画をコンサルティングする資格
    • 中小企業診断士:中小企業の経営をコンサルティングする国家資格

商学部と経済学部は、学ぶ内容こそ異なるものの、進路にほとんど違いはありません。

まとめ

商学部は商売や商売に関わるお金の流れについて、経済学部は世の中のお金、モノ、人、サービスなどの流れについて研究する学部です。
研究の対象や学ぶ内容は異なるものの、どちらも企業や組織で働く上で必要とされやすく、就職率が高いという共通点があります。
立正大学には、経済学部があります。
経済学部では1年次から「経済学コース」「国際コース」「金融コース」の3コースに分かれ、各学生の興味のある分野や将来像に沿って、実践的な学習・演習を行います。
特に、実際に外に出て、現場の経済に触れられる「経済フィールドワーク」「課外学習プログラム」は人気の授業です。一つの企業の経済を調査・分析できるこの授業は、経済学部ながら商学部とも近しい視点で学びを深められるといえるでしょう。
商学部や経済学部への進学を考えているのであれば、ぜひ以下から立正大学 経済学部のホームページも見てみてくださいね。