仏教学部

学部概要

“仏教”の学びから未来へ。

仏教をトータルに探究し多面的に学ぶ、それが立正大学仏教学部です。仏教の智慧から深く学び、柔軟な思考と慈悲心を身につけて、一人ひとりが社会に貢献できる人材となることをめざします。
グローバル化や情報化が社会にひずみを生み、世界のあちこちで文明・文化の衝突がおこる時代。仏教学部の学びには、こうした難問を解決するヒントが詰まっています。仏教の叡智が教えてくれるのは、自己も他者も尊重することの大切さと、どんな未来にもつながる普遍性を備えた「いまを生きる教養」です。
仏教学部の扉は、仏教に特別な関心がある人にだけ開かれているわけではありません。仏教学部の学びの領域は、一般にイメージされる「仏教」の枠をはるかにこえ、社会や世界を包み込み、一方で私たちの心の深部にまでおよんでいます。都心のキャンパスで過ごす4年間で吸収するさまざまな知識と経験は、自分らしく生きるための糧となり、未来へ向かう羅針盤となります。

教育の特徴

仏教学部は、仏教の知的体系と人間探究に関する教養および専門的知識を修得し、かつ本学の建学の精神にうたわれている「真実を求め至誠を捧げよう」「正義を尊び邪悪を除こう」「和平を願い人類に尽そう」という高い理想と強い意志をもって、広く社会に貢献しうる有為な人材を育むことを、教育の目的としています。
このような教育目標のもと、その実現のために、仏教学および日蓮教学の基礎を正しく学び理解することを基本としつつ、その現代的意義を問う応用的な科目や、仏像・仏画等の仏教美術の制作実習、国内外の仏教文化の実地研修による体験的学修を行う科目など、多彩な授業科目を用意しています。

仏教学部には宗学科と仏教学科の2学科があり、宗学科には法華仏教コースと日本宗教・文化コースの2コース、仏教学科には歴史・思想コースと文化遺産・芸術コースの2コースがあり、それぞれに特徴ある学修プログラムを用意しています(※1)。 1・2年次は、多様性に富む仏教の世界の中から、自分が真に学びたい分野を見出すことが大切です。そのため、1・2年次は仏教学部生全員が共通の科目群の中から仏教学部の学びに必要な基礎的スキルや基本概念を幅広く学びます。そして3・4年次には、所属の学科・コースの特色ある科目群の履修を通じて、専攻分野の学びを深めていきます。これが仏教学部の教育プログラムの大きな特徴です。

※1 このコース名称は、令和7(2025)年度以降の入学生から適用されます。

立正大学部仏教学部カリキュラムイメージ図

仏教学部の教育プログラム

法華仏教コースは、法華教学史、日蓮教学、日蓮宗教学史、日蓮教団史など、日蓮聖人の思想や行動、その礎となった法華経の教えなどを中心に学ぶ専門課程です。

日本宗教・文化コースは、日本宗教、日本仏教史、宗教と日本文化の関わりなど、仏教を中心とした日本宗教の諸相について多角的に学び、さらには現代社会における仏教の役割を考えるための専門課程です。

歴史・思想コースは、文献・資料の読解を通して世界の異なる思想・宗教・文化を比較考察し、仏教の思想や、仏教が成立した歴史的背景を理解するための専門課程です。

文化遺産・芸術コースは、人間の営為としての「文化」を本質的に理解することを目的に、歴史・芸術・思想・宗教等を考察するための専門課程です。

「いまを生きる教養」が身につく環境が整っています

フィールドワークの特徴として、1年次から神社仏閣や美術館巡り、さらには海外や国内で研修を行い、現地での経験をとおして仏教文化を学びます。
体験・実習の特徴として、仏像の制作や書道・華道、法要の作法等について、学内で体験的に学びます。
コミュニケーション力を身につけるため、プレゼンテーションやディスカッションを行う少人数の授業を開講しています。

  • 仏教学科 歴史・思想コース
     文献に残された叡智をひもとき、現在に活きる智慧を探求する

    約2500年前のインドで生まれ、アジア各地、さらに世界へ広まっていった仏教。自己と他者を理解し、いかに受け入れるかを説く仏教の本質は、どういった経緯をたどり大成されたのか。その歴史的な流れと、仏教を形づくるさまざまな思想・教理を学んでいきます。

  • 仏教学科 文化遺産・芸術コース
     過去、現在、そして未来。時空を超える文化のダイナミズムを学ぶ

    多彩で個性的なアジア各国の文化を、ほかの文化圏との比較の視点に立ち学んでいきます。アジアにおける文化・芸術のルーツである仏教について、精神性や時代背景も含めて総合的に学修し、さらに理解の一助として美術作品の制作にチャレンジすることもできます。

  • 宗学科 法華仏教コース
     混迷する現在で自分を見失わないための拠りどころを手に入れる

    立正大学建学の精神であり、現代社会の実現すべき課題ともいえる「真実」「正義」「和平」。この3つの信条に忠実であろうと数々の試練に耐え、人々の救済に尽くした日蓮聖人の生涯、および日蓮思想の源流である法華経を探究していくことで、他者を思いやり、教えを実践できる精神性をはぐくんでいきます。

  • 宗学科 日本宗教・文化コース
     仏教を軸に日本宗教の諸相をひもとき、その価値を現代に生かす応用力を身につける

    日本宗教の思想や歴史、そして文化について、一つ一つ理解を深めていき、幅広い視野から日本人のあり方を見つめます。また、多彩な専門科目の学修を通じて、伝統的な思想・文化・慣習を応用力を身につけます。

人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的 / 教育目標 / 三つの方針

仏教学部は、仏教の知的体系と人間探求に関する教養および専門的知識を修得し、広く社会に貢献しうる人材を養成すること、およびそのために必要な教育研究を行うことを、人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的とします。

その実現のため、以下のように「教育目標」ならびに「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」、「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」および「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」を一体的に定め、公表します。