人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的 / 教育目標 / 三つの方針

人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的

データサイエンス学部は、データ分析のエキスパートとして、現代社会・経済の諸問題をデータから発見し、データを用いて解決していくことに貢献できる柔軟で深い教養と高いモラルを身に着けた人材を養成することおよびそのために必要な教育研究を行うことを、人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的とします。

その実現のため、以下のように「教育目標」ならびに「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」、「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」および「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」を一体的に定め、公表します。

教育目標

データサイエンス学部は、データ分析のエキスパートとして、現代社会・経済の諸問題をデータから発見し、データを用いて解決していくことに貢献できる柔軟で深い教養と高いモラルを身につけた人材を養成することを教育目標とします。

三つの方針

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

データサイエンス学部データサイエンス学科は、データサイエンス学部データサイエンス学科の課程を修め、下記の能力・資質を身につけた者に学位を授与します。

  • 関心・意欲・態度
    • データサイエンスをビジネスに活かすことに関心を持ち、現代社会に貢献しようとする意欲がある。
    • 現代社会・経済の諸問題をエビデンスに基づいて検証する実証的態度を身につけている。
  • 思考・判断・表現
    • データサイエンスの知識と技能を用いて、様々な分野において新たな価値を生み出すことができる。
    • データサイエンティストとして必要なモラルを理解し身につけたうえで、主体性を発揮することができる。
  • 知識・理解
    • データサイエンスに必要な基本的な数理的知識を身につけている。
    • データサイエンスを応用し新たな価値を創造するために必要な現代社会・経済に関する知識を身につけている。
  • 技能
    • 現代社会・経済で広く求められている、データサイエンスに基づく基礎的・応用的な技能を身につけている。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

データサイエンス学部データサイエンス学科は、卒業認定・学位授与の方針に掲げる能力・資質を身につけるために、教養的科目、専門科目およびその他必要とする科目を体系的に編成し、講義・演習・実習を適切に組み合わせた授業を開講します。

  • データサイエンス学部データサイエンス学科は、現代社会・経済で広く求められている、データサイエンスに基づく基礎的・応用的な技能を身につけるためのカリキュラムを設けます。
  • 自らの興味関心に基づき主体的な学修を続け現代社会・経済に貢献しようとする意欲を育てるため教養的科目と演習科目を設置します。
  • データサイエンスに対する興味関心を持ち、その全体像を理解するとともに基本的な数理的知識を身につけるために、数学・統計学・情報科学分野の導入的科目を必修科目として設置します。
  • データサイエンティストに必要なエビデンスに基づいて検証する実証的態度やモラルを身につけるため専門基礎科目群を設置します。
  • 現代社会・経済の諸問題に取り組むためデータの収集・加工・分析に関する知識・技能を身につけ、様々な分野において新たな価値を創造できるようデータサイエンス科目群を設置します。
  • 経済価値の創造を担うために必要な現代社会・経済に関する知識・技能を身につけることを目的として価値創造科目群を設置します。

入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

データサイエンス学部データサイエンス学科では、学科の教育目標に共感した、下記のような者の入学を期待します。

  • データサイエンス学の専門的知識の修得に必要となる基礎的な学力を有している者。
  • データサイエンスに対する強い知的好奇心と学修意欲を持つ者。
  • 高等学校等の学習履歴にかかわらず、データサイエンス技術とその技術を活用することが出来る諸分野(ビジネス・観光・社会・スポーツなど)に強い関心を持ち、現代社会・経済の諸問題の解決に意欲を持つ者。

学力の三要素に即した求める人物像

  • 主体性を持ち、多様な人々と協働しつつ学習する態度
    • 現代社会・経済の諸問題を解決するために、失敗を恐れず果敢にチャレンジできる者。
      データサイエンス学部では、データを多様に使って、社会経済の諸問題を発見し、それを解決する強い関心・意欲を持つことが求められます。
    • 現代社会・経済の諸問題を解決するために、他者とのコミュニケーションを積極的に行う姿勢が身についている者。
      データサイエンス学部では、社会経済の諸問題を発見するために、常に多くの人と対話し、問題意識を共有することが求められます。
    • 世代や国籍にとらわれることなく、自ら働きかけ協働することができる者。
      データサイエンス学部では、世界規模での社会経済の諸問題を解決するために、世代や国籍を超えた協力・協働が求められます。
    • 社会調査士や統計検定のようなデータサイエンティストに関わる資格を取得する意欲を持っている者。
      データサイエンス学部では、数多くの技術や技能を身につけることが求められます。その学修過程で、データサイエンス関連の資格を取得することを推奨します。
  • 思考力・判断力・表現力
    • 現代社会・経済の諸問題について強い知的関心を持ち、論理的に考えることができる者。
      データサイエンス学部では、アルゴリズムのデザインやプログラム作成に関して、社会経済の制度や法律を理解し、それを論理的に表現することが求められます。高等学校では「国語」「地理歴史・公民」「外国語」「数学」「理科」「情報」などを総合的にバランスよく学ぶことが求められます。
    • 新たに得られた知識や情報をプレゼンテーションなどの方法を用いて適切に表現し、相手に内容を正確に伝えることができる者。
      データサイエンス学部では、自分の発見した問題やその解決方法を、第三者に適切に説明することが求められます。自分の考え方や論理をわかりやすく、かつ厳格に伝える表現力が求められます。
  • 知識・技能
    • 高等学校等においてデータサイエンス学に係る数学、国際的情報交換に欠かすことが出来ない外国語に関する能力・知識を身につけている者。
      データサイエンス学部では、数学・統計学・英語は共通言語として日常的に使われます。これらは学修科目というよりは、日常生活で必要な能力・知識であるという位置づけです。これらの能力・知識を日々高めていくことが求められています。
    • データサイエンス学の修得に深く関連するコンピュータやネットワーク活用の基礎的な能力を身につけている者。
      データサイエンス学部では、コンピュータやインターネットは、日常的に使う道具です。その道具の仕組みや注意点についてよく理解し、その上で、プログラミングをしたり、アプリを開発したりすることが求められています。

高等学校等で習得すべき具体的内容

  • 国語
    • データサイエンス学やそれに関連する分野の専門書や学術論文などを理解し最新の知識や技術を修得するための読解力、自身の考えを正確に相手に伝えるための表現力や文章力。
      データサイエンス学部では、問題設定能力や問題解決能力の修得を目指しますが、問題や解決策は、最終的には適切な国語によって表現されなければなりません。自分の考えを適切な国語を使って、伝えることは非常に大切なことです。
  • 外国語
    • データサイエンス学やそれに関連する分野の知識を獲得するために必要な英文法・語彙力・リーディング・リスニングの基礎的な能力、および新たに得られた知識や情報を発信するために必要となるライティング・スピーキングの基礎的な能力。
      データサイエンスの世界には国境はありません。他国の人々との交流をスムーズに行うためには、実用に耐える英語能力は必須です。データサイエンスに関する最新の研究成果や発見も多くは英語で発表されます。こちらからも英語で発信をすることで、初めて国際的な認知が得られます。総合的な英語能力を身につけることを求めます。
  • 地理歴史・公民
    • 現代社会の仕組みや諸問題に関する基礎的な知識。
      データサイエンスの基礎になる問題発見の多くは社会制度や歴史的課題に関する分野で行われます。また、プログラムやアプリの作成において、社会の仕組みや法律、制度に関する知識が求められることも多く、その知識を身につけておくことも必要です。
  • 数学
    • グラフや基礎的数式および数理的な構造を理解し、それを応用することによって論理的な思考を展開する能力。
      データサイエンスの世界では、最適化問題を解くために微分・積分や行列の基礎知識を、統計分析を行うために確率・統計の基礎知識を使うので、数学の基礎知識を身につけておくことが必要です。
  • 情報
    • データサイエンス学の修得に深く関連するコンピュータやネットワーク活用の基礎的な能力。
      データサイエンスの世界では、コンピュータやインターネットを活用して、データの取得、データの前処理や分析を頻繁に行うので、基礎的なコンピュータやネットワークに関する知識・能力が求められます。

入学前に求められる学習活動、学習歴

上記のように、データサイエンス学部の学びでは、様々な領域の学力をバランスよく身につけていることが求められます。そこでまず、高等学校までの正課の学びに取り組み、基本的な知識・能力を身につけておくことが大切です。
データサイエンスの世界では、社会経済の諸問題の発見とその解決を目指すことから、社会科学的な視点と数理科学的な視点の両方が求められます。そのためには高等学校でも、社会問題に関する意識を高め、他の人とコミュニケーションをとり、人を説得する能力を身につけておくことも大切です。