人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的 / 教育目標 / 三つの方針
人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的
経営学部経営学科は、経営学に関する深い専門領域の研究を通じて、産業、社会ひいては人類に貢献する「心豊かな産業人」を養成することおよびそのために必要な教育研究を行うことを、人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的とします。
その実現のため、以下のように「教育目標」ならびに「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」、「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」および「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」を一体的に定め、公表します。
教育目標
経営学部経営学科は、その学士課程教育プログラム(正課外のものも含む。)を通じ、持続可能でより良い豊かな和平社会を築くための一個の重心・芯となるべき人材として、経営学分野における「モラリスト×エキスパート」を養成することを教育の目標とします。
三つの方針
卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
経営学部経営学科の課程を修め、下記の能力・資質を身につけた者に学位を授与します。
- 関心・意欲・態度
- 現代産業社会を複合的かつ本質的に理解するための幅広い教養を身につけている。
- 思考・判断・表現
- 現代産業社会の課題に対応できる『共創力』『課題解決能力』を身につけている。
- 知識・理解
- 経営学諸領域に精通した「産業人」として活躍するための専門知識を身につけている。
- 技能
- 企業を中心とする組織の運営とその課題の解決にあたれる技能を身につけている。
教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
経営学部経営学科は、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる能力・資質を身につけるために、教養的科目、専門科目およびその他必要とする科目を体系的に編成し、講義・演習・実習を適切に組み合わせた授業を開講します。
- 幅広い視野の形成を促し、「心豊かな産業人」育成のために、経営学の基盤となる社会科学系の諸科目に加え、現代的なテーマに対応した教養的科目を設置します。
- 現代産業社会の課題に対応できる「共創力」「課題解決能力」を養うために、相互交流をベースとした科目、ゼミナール、論文作成科目を段階的に設置します。
- 経営学領域の諸理論について、バランスのとれた学修ができるよう、戦略経営・マーケティング・会計学・情報システム学の4系列の専門科目群を編成します。
- 組織の運営とその課題の解決を可能とする技能を養うために、情報処理・語学関連の科目を必修とし、より上級な学修のための科目を設置します。
入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)
経営学部経営学科では、学部学科の教育目標に共感し、経営学科での学修に取り組んでいくために必要な、以下に示す能力等を身につけている者の入学を期待します。
学力の三要素に即した求める人物像
- 主体性を持ち、多様な人々と協働しつつ学習する態度
- 社会に深く関心をよせ、自身の知識・能力を発展させて能動的にテーマを設定し、勉学に取組む意欲を持っている者。
経営学を学ぶにあたっては、広く社会に対する関心を持つことがとても重要です。単に社会の知識を得るだけではなく、他者のことも考えられる心の豊かさを持って、社会における課題を発見し、これを学修的関心へと高めていく意欲が求められます。
- 世代や国籍にとらわれることなく、協働して課題解決・目標達成することの意義を理解し、コミュニケーションを通じて他を理解する態度を身につけている者。
現代の組織は、特定の年代や特定の国に閉じこもった関心を持つのではなく、広い視野を持ち、多様な人と協力し合い、活動を進めていく必要があります。多様性を当然のことと受け入れ、様々な人たちと理解し合い、協力をし合い、「共創」する態度が求められます。
- 思考力・判断力・表現力
- 知識や技能に基づき、筋道を立てて深く考え、判断を導くことができる者。
産業社会における様々な課題に対応するためには、しっかりとした知識と技能に基づき、諸課題を洞察する力が必要です。物事をしっかりと分析し、論理的に考え、これをもとに判断につなげ、課題を解決していく力が求められます。
- 高等学校卒業レベルの言語能力を有し、自身の考えを言葉や文章で適切に表現し、伝えることができる者。
自身の考えを伝えるにあたり、「言語」は、重要な手段です。多様な人と関わり合い、協力を引き出すためには、自身の考えをしっかりと「言語化」して伝える力が求められます。
- 大学卒業後の進路を明確に定め、そのための目標設定と能力の獲得にまい進できる者。
学修を進めていくにあたり、重要なことは、何のために学ぶのかという「目標」です。将来の進路について、しっかりと考え、それに向かって学修を重ねる力と意欲が求められます。
- 知識・技能
- 高等学校の主要教科(国語・外国語(英語))について内容を理解し、高等学校卒業相当の知識・教養を身につけている者。
経営実務におけるコミュニケーションは、言語を通じてなされることから、日本語あるいは英語で書かれた様々な文書をしっかりと理解し、日本語あるいは英語でコミュニケーションをとる力が必要です。また、教養人として活動するため、高等学校卒業相当の知識・教養を身につけていることが求められます。
高等学校等で習得すべき具体的内容
- 国語
- 専門書や資料などを理解するための読解力、自分自身の意見をレポートや論文としてまとめるための文章力
経営学を学ぶためには、これまでに蓄積されてきた専門書や、様々な著者・機関が発行している諸資料を読み解いていく力が必要です。また、学んだ結果生まれた自身の意見を、レポートや論文の形でまとめる文章力が必要です。経営学部の各授業においても、学びの成果を試験やレポートとしてまとめていくことが求められますし、卒業にあたっては、論文作成科目の修得が求められます。
- 外国語
- 英語の論文や資料などを理解するための語学力、自分自身の考えを英語で表現する力、グローバルな環境でのコミュニケーション能力
経営学を学ぶにあたっては、日本語で書かれた論文や資料だけでなく、英語で書かれた論文や資料も活用することが求められます。また、国際的に活動するために、自分自身の考えを英語で表現する力や、様々な媒体を用いてのグローバルなコミュニケーションをとる能力が求められます。
- 地理歴史・公民
- 社会の動きやしくみを理解する上で重要となる、歴史や社会に関する基本的知識
組織は、社会との関わりの中で経営されるものですので、経営学を学ぶにあたっては、歴史的・文化的・社会制度的な文脈についての知識を持つ必要があります。
- 数学・情報
- 上記の基本教科に加え、数学について高校生として基本的な知識を持っていることが望まれます。数学は、経営学において、統計的手法を用いた分析などを行うにあたって必要となるものです。経営学部では、経営情報を理論的かつ技術的に学びますので、高校で学ぶ情報の基礎について理解していることが望まれます。
入学前に求められる学習活動、学習歴
上記のように、経営学部における学びを進めていくためには、様々な領域の基礎的な学力を身につけていることが求められます。高等学校における正課の学びにしっかりと取り組み、基本的な学力を身につけることが重要です。
英語については、外部試験にも積極的に挑戦してみることがよいでしょう。また、専門学科で学んでいる人は、簿記をはじめとする経営学に関係の深い技能の外部試験にも挑戦するとよいと考えられます。自身の能力の進捗を客観的に確認できると同時に、大学における学修を進展させる動機付けにもなります。
また、狭い意味での勉強以外にも、様々な書物を読み新しい世界に触れることや、学内イベントの運営、ボランティアへの参加などを通じ、多くの人たちと接し、協力し合う力を養うことは、経営学部における実践的学修を進めるにあたり力となるでしょう。