地球環境科学部環境システム学科の岩崎望教授が参加する研究グループが日本周辺海域の宝石サンゴの成長速度を明らかにしました。
概要は以下のとおりです。
公益財団法人 海洋生物環境研究所(以下「海生研」)中央研究所 山田正俊研究参与、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」)地質調査総合センター地質情報研究部門 鈴木淳研究グループ長と、立正大学地球環境科学部環境システム学科 岩崎望教授は、準絶滅危惧種(NT) に指定されているアカサンゴ、モモイロサンゴ、シロサンゴについて、鉛210 法を用いて成長速度を推定しました。 アカサンゴが太くなる速さ(肥大成長速度)は 0.21〜0.36 mm/年と推定されました。これは、大人の小指ぐらいの 太さである直径 15mm に成長するのに 40~70 年かかることを示しています。本研究で推定された成長速度は、現場で約 8 年間に渡って観察飼育されたアカサンゴの成長速度と一致し、鉛 210 法による推定値の確からしさが確認されました。この研究によって得られた成果は、宝石サンゴの保全を図るために、重要な知見となります。
この成果は 2023年6月27日(日本時間 15:00)に Frontiers in Marine Science誌(電子版)に掲載されました。
Frontiers in Marine Science
Growth rate estimation by 210Pb chronology in precious corals collected off the southern coast of Japan
Masatoshi Yamada, Atsushi Suzuki, Nozomu Iwasaki
10.3389/fmars.2023.1091594
詳しくは、国立研究開発法人 産業技術総合研究所のページに掲載されております(外部ページにとびます)。