修士課程 学位論文審査基準等

立正大学大学院法学研究科修士号の審査に関する申し合わせ

平成21年9月30日
内規第218号


立正大学大学院法学研究科における「修士(法学)」の審査に関しては、以下の基準により審査するものとする。

1 修士論文による審査の場合

  1. 修士論文審査基準
    1. 現代社会に生じるさまざまな問題に対する法学的な視点からの問題関心が明確であるか。
    2. 法律専門知識と法的な思考力を用いて現代社会の諸問題に対する公正かつ衡平な解決を導き出そうとする態度が身についているか。
    3. 現代社会の諸問題を法学的な視点から的確に把握し、多角的に分析する能力が身についているか。
    4. 法的な思考に基づき結論に至るまでの首尾一貫した論理構成ができているか。
    5. 各専攻法分野の判例・学説等についての法律専門知識を身につけているか。
    6. 各専攻法分野の問題についての解釈論を展開できているか。
    7. 各専攻法分野における法律専門知識と法的論理を適切に駆使した法律論文となっているか。
    8. 外国語文献読解や外国における調査が必要とされるテーマについては、その文献読解や調査研究に必要となる外国語能力が十分なレベルに達しているか。
    9. 研究テーマの設定が申請された学位に対して妥当なものといえるか。
    10. 論文の記述(本文、引用、注、文献表など)が的確であり、かつ分量的にも適切であるか。
      • この10の観点で審査を行い、以下の4段階で総合評価を行う。
        A:優れた修士論文である。
        B:おおむね良好な修士論文である。
        C:修士論文として認定できる。
        D:修士論文としての水準に達していない。

  2. 口述試験実施要領
    1. 提出された修士論文の内容についての質疑応答
    2. 修士論文作成にあたってどのような研究を行ったかについての質疑応答
    3. 研究成果のさらなる発展性についての質疑応答
      • この3つの観点で審査を行い、以下の4段階で総合評価を行う。
        A:優れた研究が行われ、さらなる研究の発展が期待できる。
        B:おおむね良好な研究が行われたと認められる。
        C:一定程度の研究が行われたと認定できる。
        D:適切な研究が行われたとは言い難い。

2 大学院学則第9条第2項の「特定の課題についての研究成果(以下「リサーチペーパー」という。)」による審査の場合

  1. リサーチペーパー審査基準
    1. 現代社会に生じるさまざまな問題に対する法学的な視点からの問題関心が明確であるか。
    2. 法律専門知識と法的な思考力を用いて現代社会の諸問題に対する公正かつ衡平な解決を導き出そうとする態度が身についているか。
    3. 法学的な視点からの問題点の的確な整理、その問題点に関する状況の把握、および検証結果の評価の観点において、実践的問題解決能力が身についているか。
    4. 法的な思考に基づき結論に至るまでの首尾一貫した論理構成ができているか。
    5. 各専攻法分野の判例・学説等についての法律専門知識を身につけているか。
    6. 自己の職業等と関連する各専攻法分野におけるテーマを設定し、調査により入手した資料・データに基づいて、関連情報を正確に整理・把握できているか。
    7. 研究テーマの設定が申請された学位に対して妥当なものといえるか。
    8. 論文の記述(本文、引用、注、文献表など)が的確であり、かつ分量的にも適切であるか。
      • この8つの観点で審査を行い、以下の4段階で総合評価を行う。
        A:優れたリサーチペーパーである。
        B:おおむね良好なリサーチペーパーである。
        C:リサーチペーパーとして認定できる。
        D:リサーチペーパーとしての水準に達していない。

  2. 口述試験実施要領
    1. 提出されたリサーチペーパーの内容についての質疑応答
    2. リサーチペーパー作成にあたってどのような研究を行ったかについての質疑応答
    3. 研究成果のさらなる発展性についての質疑応答
      • この3つの観点で審査を行い、以下の4段階で総合評価を行う。
        A:優れた研究が行われ、さらなる研究の発展が期待できる。
        B:おおむね良好な研究が行われたと認められる。
        C:一定程度の研究が行われたと認定できる。
        D:適切な研究が行われたとは言い難い。

  3. 修士号の認定

    リサーチペーパー審査と口述試験のいずれかまたは両者がDであれば、不合格とする。

3 調査の申し立て

  1. 不合格となった院生は、修士論文の審査結果に対して調査の申し立てをすることができる。
  2. 前項の場合、法学研究科委員会内に調査委員会を設け、審査結果について調査を行い、調査結果を当該院生に説明しなければならない。調査委員会については別途定めるものとする。

全学的な異議申し立て制度が実施された場合は、その制度によるものとする。

4 この申し合わせの変更は、法学研究科委員会の議決を必要とする。

附 則
この申し合わせは、平成21年9月30日から施行する。
令和2年2月19日改正、令和2年4月1日施行