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ゼミナール

山本仁志ゼミ

山本仁志ゼミ詳細

協力が進化するメカニズムと情報ネットワーク経済を学ぶ

【協力の進化メカニズム】
人間社会のみならず動物界や微生物の世界においても、本来利己的なはずの個体が互いにコストを支払い、協力することで、より有利な状況を作りだしていることが観察されます。競争環境でありながら利他的にふるまうことは一見すると非合理的に思われます。
なぜそのようなことが可能なのでしょうか。これは国際協調問題、環境問題、共有地における規範の問題など幅広い社会現象の背景にあるメカニズムを理解する重要なアプローチとなります。本ゼミでは社会において協力が進化するメカニズムを理解することを主要なテーマとして取り組みます。

【情報ネットワーク経済】
情報ネットワーク経済は、情報共有コミュニティー、クチコミサイト、Q&Aサイト、オークションや予測市場を代表とする「ソーシャルメディア」を中心に、消費者個人が情報ネットワークを通じ、財や情報を取引することを可能とする新たな経済システムです。情報ネットワーク経済の成立には情報技術の発展が大きく寄与しています。
また近年のソーシャルメディアの発展および普及には目を見張るものがあり、東日本大震災においてTwitter等の情報インフラとしての有効性が広く認知されたこともあって、ソーシャルメディアは社会のインフラのひとつとして機能するにいたっています。本ゼミでは情報ネットワーク経済の発展要因と今後の展望を情報技術を基盤に考察すること、ソーシャルメディアの現状と今後を深く思考することを主要なテーマとしています。

ゼミの特徴・ゼミで学べること

研究テーマに関して、全体的なサーベイ(調査)を行い、その分野で現在どのようなトピックが扱われているのかを探索するスキルを身につけます。このスキルは分野を問わず知的な職業においては必須のスキルです。また自身で新しい研究テーマを発掘することもオリジナリティを発揮するための訓練となります。当然プレゼンテーションのスキルも向上すると確信しています。

ゼミの取り組み

可能な限り成果を学術会議で発表することをめざします。どのようなテーマであれ、ある分野を最先端まで学び、さらに新しい知見を見いだすという研究活動は学生諸君の今後の人生にとっても有意義な経験になると確信しています。

ゼミで行った研究・プロジェクト・行事
  • 山本仁志, 梅谷凌平 恩送りの規定要因:公正世界信念とUpstream互恵性の関連
    日本社会心理学会第59回大会 (P13-16) 2018
  • 梅谷凌平, 内田裕也, 山本仁志 恩送りという幻想 -公正世界信念がもたらすUpstream互恵性-
    第24回社会情報システム学シンポジウム 2018
  • 大森一輝, 山本仁志 他者に対する規範の推測がネットワークサイズに与える影響
    第24回社会情報システム学シンポジウム 2018
  • 土樋侑矢, 山本仁志 人の持つ間接互恵規範の分類と他の規範に対する認識
    第24回社会情報システム学シンポジウム 2018
  • 遠藤はるか, 山本仁志 社会的ジレンマにおける報酬の過小視と懲罰の過大視
    第22回社会情報システム学シンポジウム講演論文集 2016
  • 盛岡魁人, 遠藤はるか, 大西直人, 竹之下鎮利, 山本仁志 表情と言語情報は協力に影響をもたらすのか
    第21回社会情報システム学シンポジウム講演論文集 (pp.65-69) 2015
  • 田中駿一, 中込泰平, 浦山敦紀, 山本仁志 迷惑行動の抑制と援助行動の促進にメッセージの違いが与える影響の分析
    第21回社会情報システム学シンポジウム講演論文集 (pp.70-74) 2015

ゼミ生に求めること

ゼミは講義とは異なり、自分で疑問を探し、自分で考え、自分で新たなことを提案する場です。自発的に積極的に学問に取り組む学生をゼミ生として期待します。専門書や論文を読む訓練を積極的に行う予定ですので、大学を学問の場ととらえている学生の参加を期待します。またテーマは情報技術を基盤とするものになります。未知の領域にも好奇心をもって取り組む姿勢を求めます。

ゼミ生の将来像・進路

幅広い分野で活躍しています。