浦野ゼミでは毎年、産学連携プロジェクトを行っています。産学連携プロジェクトとは、大学と企業が連携し、新しい価値を創造する活動です。本ゼミナールでは、アサヒビール、ニューバランス、三越伊勢丹、HIS(エイチ・アイ・エス)などと産学連携活動を行ってきました。2024年度は、新しい挑戦として、長い歴史と特に社会科学系の教科書や専門書の出版で実績を持つ出版社の有斐閣と協力しました。
今回の産学連携活動のテーマは、「大学生が提案する新しい教科書の形」。立正大学経営学部浦野ゼミ4年生有志が特別チームを1チーム編成し、有斐閣の編集者の皆様と共に、新しい学びの形を追求しました。
その中で、学生たちは「協働と競争で没頭する教科書」をコンセプトに掲げ、学習者が主体的に学びに向き合える新しいアプローチを企画しました。この企画では、学生同士が協力して問題解決に挑む「協働」や、クイズや課題を通じた「競争」を通して、学習意欲を高める仕組みを提案しました。学びへの没頭感を自然に引き出す教材設計を目指し、アイデアを練り上げました。学生ならではの視点と発想を活かし、楽しく学べる教科書の形を考え抜いていきました。
プロジェクトは7月にキックオフし、まず現状分析と学生へのアンケート調査を実施しました。その結果、現行の教科書における双方向性の不足や視覚的理解を助けるコンテンツの欠如、アウトプットの機会が少ないといった課題が浮かび上がりました。この課題を解決するため、10月には「協働」と「競争」の要素を活用した教科書のコンセプトを設計し、有斐閣の編集者との意見交換を重ねながら内容を具体化しました。
11月には、本の街として知られる神保町を訪れ、書店や出版社の雰囲気を体感しました。この見学を通じて、書籍制作の現場や出版文化への理解を深める機会を得ました。12月には最終報告を行い、教科書の企画案が完成しました。今回のプロジェクトでは、有斐閣と学生双方の強みを活かしながら、教育の新たな可能性を探る方向性を示しました。
今回のプロジェクトでは、学生のみんなが「協働と競争で没頭する教科書」というユニークなコンセプトを考え、それを実現するために、真剣かつとても楽しそうに取り組む姿が印象的でした。自分たちの経験や視点を活かしながら、学びをより深めるために工夫を凝らし、独創的なアイデアを次々と生み出してくれました。この経験を通じて、課題解決力だけでなく、創造性や主体性も大きく成長させることができたと思います。有斐閣の皆様には、学生のみんなの意見を尊重しながら温かく見守り、プロジェクトを支えて下さったことに心より感謝申し上げます。
浦野ゼミのゼミ生のみなさんが、難しい課題に対して常に真剣に取り組んでくださったことについて、まず深く感謝いたします。アンケート結果を冷静に分析し、安易な方向に向かわずに、大学生向け教科書に関するコンセプトを導き出したのは、みごとと思いました。プレゼンテーションや資料から、みなさんの思いがひしひしと伝わってきました。みなさんにとっても、貴重な機会になったのであれば、幸いです。私どもにとって、自らのポジションを考え直す、そして今後の方向性を確認する、得がたい機会となりました。いただいた大いなる示唆を念頭に置いて、新しい本づくりを推進していきたいと考えています。
大学教育を通じて感じた「こんな教材が欲しい!こんな授業を受けたい!」を協働して企画した仲間。私たちのプレゼンを真摯に受け止め、実現に向け検討してくださっている有斐閣の皆様。3年間私たちを教育、サポートし続けてくださった浦野先生にとても感謝しています。4年間の集大成としてプロジェクトに没頭できたことを大変嬉しく思います。ありがとうございました。
今回のプロジェクトでは実現可能性を考慮しつつも、学生らしいユニークなアイデアを追求することに苦労しました。しかし、その難しさや実社会のリアルを経験することができ、真に「理論と実務の融合」というゼミのテーマと向き合えたと思っております。学生最後に、有斐閣の皆様と協働する機会をいただけたこと大変嬉しく思います。ありがとうございました。
大学では有斐閣様の教科書を用いてマーケティングを学ぶ機会が多くありました。『マーケティングをつかむ』の教科書を通して、楽しみながらマーケティング・コンセプトを身につけることができたことで、「将来コンサルタントになりたい!」という夢を見つけるきっかけにもなりました。そんな有斐閣様と協働プロジェクトを行い、チームで企画・プレゼンできたことを大変嬉しく思っております。
学生のうちから、学問に対する探究心を持って、同期や浦野先生、企業の皆様と協働して、社会に新たな価値を創造する挑戦に取り組んできた経験は、私にとって非常に意義深いものとなりました。また、明確な答えが存在しない問いや、時には困難に思える課題にも果敢に挑んだ経験は、私にとって大きな成長と学びをもたらし、人生におけるかけがえのない財産となりました。
大学でマーケティングを専攻する中で、有斐閣様の書籍に触れる機会が多くあり、いつも学びや気づきを得ることができました。このたび、有斐閣様と浦野先生、そしてゼミ生が協働して新しい教科書をつくるというプロジェクトに参加でき、大変光栄に感じております。また、このプロジェクトを通じて、自分のアイデアや考えを多くの方々のサポートを受けながら形にできたことを、とても嬉しく思っています。
自分が勉強してきた教科書を作った有斐閣様との産学連携に取り組めたことは、本当に貴重な経験となりました。有斐閣の皆様はとても親切で真摯な方々で、約半年間にわたるミーティングでは、「新しい教科書の形」について一緒に真剣に考え抜くことができたのが嬉しかったです。また、この経験を通じて、実際に教科書が生まれる過程に触れられたことは、得難い学びとなりました。
有斐閣様と産学連携活動に取り組んだことは、大変貴重な経験となりました。今回の活動を通して得られた「チームで協働する大切さ」や「本気で取り組むことの楽しさ」は、4月から社会人になる私たちにとって非常に糧になるものだと感じています。
私たちのプレゼンを真摯に受け入れ、提案したものを実現しようとして下さる有斐閣の皆様、私たち学生に多くの時間を割いて下さる浦野先生がいてこそ、今回のプロジェクトが生まれたと思います。この場を借りて、感謝申し上げます。