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川村ゼミの学生が経営者と交流を図る「夏の社長弟子入りウィーク」に参加しました。

更新日時:2024.10.01

「夏の社長弟子入りウィーク」とは

 8月26~30日の5日間、東京中小企業家同友会主催の「夏の社長弟子入りウィーク2024」が開催されました。約40社の社長が集結し、全国から約60人の学生が参加しました。

 26~27日に1社目のインターンシップ、28~29日に2社目のインターンシップ、30日にアルカディア市ヶ谷で特別ワークショップと業界研究会が行われました。
この弟子入りウィークは、「第一線で活躍している経営者に5日間密着して経営者の行動や発言に触れ、ビジネスの最前線を肌で体験し、就職活動の糧にすること」、「企業研究を通じてより多くの業種に習熟し、様々な経営者と直接語り合い、就職活動の考え方や心構えを身につけること」を目的としています。他のインターンシップと大きく異なるのは、学生が社長と直接接点を持つことができる点です。

弟子入りウィークを体験して

 今回の弟子入りウィークには、立正大学から11名が参加しました。代表して4名の参加者の感想をご紹介します。

<3年 友野佑梨>

 今回の弟子入りウィークで、1社目は豊洲市場で容器・包装資材を販売している会社、2社目はAIを使用した広告表現の確認作業を行っている会社に行きました。

 1社目では、豊洲市場を実際に歩き、容器や包装資材を使用している様子を見学しました。また、普段行っている配達作業や発注業務を体験しました。さらに、社長からは経営理念の大切さをお話ししていただきました。また、豊洲移転前の築地市場のドキュメンタリー映画を見て、過去の状況について知りました。2日間の見学や座学、映画を通して過去の築地市場から現在の豊洲市場までの歴史を深く学ぶことができました。鮮度が命である市場にとって企業が取り扱う容器・包装資材が欠かせない存在であることを肌で感じました。

 2社目では、事業説明やビジネスマナー研修を行っていただきました。研修を通して、挨拶の必要性や相手を思いやる心で仕事が円滑に進められることを学びました。また、社員や他大学のインターン生の方々とお話をする機会がありました。実際に働いている方々の意見を直接聞くことで、これからの就職活動に生かせる良い刺激となりました。さらに社長からは、「経営者とは?」というテーマで講義をしていただきました。講義を通じて、社員の方々とのコミュニケーションの取り方や企業経営に対する熱い思いを社長から聞くことができました。

 社長と行動を共にした時間は非常に貴重な経験となりました。このインターンシップを通してこれからの就職活動に生かしていきたいと思います。


<3年 相原奏芽>

 1社目は不動産業、2社目は製造業の会社に行きました。1社目は、賃貸管理を主な業務としている会社でした。建物の老朽化した部分の見直しや、実際にお客様の自宅へ出向いて悩みごとを聞き、壊れた部分の見積もりを出す業務を見学しました。この業務以外にも、社長と一緒にオーナーさんに挨拶へ行き、不動産に関する相談業務を体験しました。多くの現場を訪問することによって、不動産業には売買が主であるイメージを持っていましたが、そうではなく家を売る・貸す以外にも様々な生活の悩みに寄り添い、普段の生活に密着した仕事であることを学びました。

 2社目の製造業の会社は、非鉄金属を商材とし、主にホワイトメタルを取り扱っています。工場に出向くのも初めての経験で、とても刺激的でした。製造業の内部は、普段なかなか見る機会がないため、その企業の特徴や強み、技術力の高さに感動しました。この企業は軸受を主に製造していますが、その軸受がどこかで今日も役立っていると考えると、目に見えなくてもどこかで人を支えているのだと学ぶことができました。

 今回のインターンで様々なことを学んだので、これからの就職活動に活かしていきたいです。


<3年 山下夕紀>

 今回の弟子入りウィークで私は、1社目に広告表現チェックやコンサルティングを行う会社、2社目にテレビ番組の制作やコマーシャル、企業PRの映像制作を行う会社に参加しました。1社目の会社では、広告表現のチェックという耳にしたことのないシステムを取り扱っているため、競合他社が少なく、SNSが発展して広告が身近なものになってきている今、必要不可欠であり、今後も継続的な需要が見込まれる業界だと感じました。顧客や社内の業績報告ミーティングなど、普段では見ることのできない裏側を体験することができ、社会人としての立ち振る舞いを学ぶことができました。

 2社目の会社はテレビ番組や生配信番組の制作を行っていることから、実際に撮影で使われる機材や小道具を準備する体験をしました。ADの方が出すカンペや演者の方に渡す台本には細部まで相手への思いやりや気遣いが詰まっていて、人とのつながりを大切にしている業界、企業なのだと実感しました。また、何度も先を見据えた行動が大切ということを教えていただき、臨機応変な対応が必要となるテレビ業界だけでなく、今後社会人になる上で自分が意識するべき点だと改めて感じました。

 弟子入りウィークを通じ、中小企業ならではの社長と社員の方々の距離感、コミュニケーションが活発に行われている風通しの良い雰囲気を感じることができました。また、1人1人が手を抜くことなく全力で働いている姿、全員で同じ方向を向いて目標に突き進んでいる姿、それらを間近で見ることができました。感銘を受け、自身の就職活動の軸を考え直す貴重な機会になりました。


<3年 榎本花純>

 1社目にIT企業、2社目にカーサービス事業を行う協同組合のインターンシップに参加しました。まず1社目の企業は、ソリューション開発や官公庁のシステムなど、幅広い分野で事業を展開しています。社長より会社概要や事業内容の説明を受けたほか、管理部の業務体験や管理職にあたる社員よりシステムエンジニアの仕事について説明を受けました。今まで漠然としていたIT企業のイメージがより明確なものとなった2日間でした。

 次に2社目のカーサービス事業を行う協同組合は、主にETCカードやガソリンカードの団体利用によるスケールメリットを活かし、組合員のコストダウンを支援しています。社長の会議に同席することが多く、実際に社長の仕事を間近で見ることができたため、非常に貴重な体験となりました。また、3か月に1度行う経営理念会議にも参加し、社員の方々と共に現在掲げる経営理念をより良いものにする検討を行いました。社員の方々が仕事をするうえで大切にする価値観を学ぶことができ、自身の価値観も見直す貴重な機会となりました。

特別ワークショップと業界研究会

 弟子入りウィーク最終日は、特別ワークショップと業界研究会が行われました。特別ワークショップでは、社長1人と学生5人程度の11チームに分かれて「得意分野の活かし方」や「自分の将来像」について討論し、チームの代表が全体に議論した内容を発表しました。 業界研究会では、IT業界、建設業界、サービス業界などの企業から、少人数を対象とした企業説明が行われました。

 特別ワークショップと業界研究会では、他校の学生との意見交換や、様々な企業の社長や採用担当の方々の説明を通して、新たな知識を得ることができました。また、自分の就職活動に対する疑問などを聞くことができ、とても有意義な時間となりました。

編集後記

 一般的なインターンシップとは異なり、社長と行動を共にする中でビジネスマナーの習得、業務体験などを通じて、多くの学びを得ることができました。また、最終日の特別ワークショップと業界研究会では、弟子入りした企業以外の社長や採用担当の方々と交流し、意見交換や業界研究を行い、知識を深めることができました。今回得られた多くの学びは、今後の就職活動や社会人生活に活かしていきたいです。

執筆・編集: 友野佑梨、相原奏芽、田上茉帆、山下夕紀、永井佑奈、榎本花純、東乙花、野口愛斗