辻村雅子准教授が執筆した,国経済の資金の流れを把握する統計である資金循環勘定を基に2001年から2018年にかけての米国経済の資金循環構造を実証的に分析した共著論文"Flow-of-Funds Structure of the U.S. Economy 2001-2018" が,国際学会International Input-Output Associationが発行する学術雑誌Economic Systems Researchに掲載されました。

 

概要: IT化,サービス経済化が進展した今日の経済においても,資金は自律的に循環するのであろうか。本稿では,金本位制崩壊後の経済を前提として,資金の貸借に加えて,その受払いを描写する資金循環行列(payer-payee matrix)を実際に作成し,21世紀の米国における,資金の循環状況の把握を試みている。さらに,この資金循環行列に産業連関分析における伝統的な分析手法である,三角化,レオンティエフ逆行列,影響力係数,感応度係数などを適用し,同表から計算される資金の受払いの総額(Grand total of economic transactions: GTET)と総資金波及係数(Total dispersion index: TDI)という2つの指標を加えて考察している。

 

 

Flow-of-Funds Structure of the U.S. Economy 2001-2018 | Economic Systems Research

https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/09535314.2020.1795629  
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