臨床心理学科で身につく力

実践的な心の支援を学び、
社会のニーズに応えられる人材をめざします。

人々の悩みやストレスはますます複雑化しています。

悩みを抱えた人の心をどのように理解し、また援助すればよいかを探求する学問である「臨床心理学」を中心とする本学科には、基本的な知識から専門的な技法までを幅広く学習できるカリキュラムが用意されています。

心理支援やその他の教育・福祉などの対人支援に関わる現場、一般企業等で、他者を支援する知識や技能を実践に活かし、社会で活躍できる人材を育成します。

例えば、こんな力を身につけます。

心を見つめる力

人の理解や援助に必要な情報を収集し、面接の方針をたてることを「心理アセスメント」といいます。
学生自身が心理検査を体験し、アセスメントの力を養います。

心を支える力

悩みや問題を抱える人を支援する専門的な知識・技術を学びます。
臨床心理学の知識をふまえて演習や実習に取り組み、実践につながる力を養います。

心に寄り添う力

心を見つめる、そして支える力を適切に発揮するには、人の心に寄り添う力が必要です。
悩みを抱える人のために知識や技術を扱うことができるように、
臨床心理学が大切にしている倫理的な態度 (モラル) を身につけます。

おすすめの授業

● 心理検査実習=「心を見つめる力」を学ぶ!

3年生から履修できる授業で、2年生から履修できる「心理的アセスメント」の内容をさらに実践的にした授業です。現場でよく使われている検査をピックアップし、ペアやグループになって学生同士が検査する活動を中心に授業が展開します。検査結果のまとめ・解釈を丁寧に行って、人の知的能力やパーソナリティを理解していきます。誰に、どのような目的で検査を行うかなどの知識だけでなく、人の心をより深く理解するために適切に検査を扱う技術を重点的に身につけます。

● カウンセリング演習=「心を支える力」を学ぶ!

カウンセラー役と相談者役に分かれて行うロールプレイを通じて、傾聴スキルを実践的に学びます。一つひとつ丁寧にステップを踏みながら、傾聴に必要な技術を段階的に学んでいきます。身につけた技術は、カウンセリングで活用できることはもちろん、日常生活のコミュニケーションのさまざまな場面でも活かすことができます。人と関わる限りずっと活用できる技術なので、心理支援専門職以外の進路でも役に立つ場面は本当にたくさんあります。

● ピア・サポート=「心に寄り添う力」を学ぶ!

「ピア」とは「仲間」を意味する単語で、この授業では同じ立場の仲間が互いに支え合う態度を学びます。カウンセラーと相談者といった立場の異なる人同士のコミュニケーションではなく、友達同士や先輩・後輩といったより身近なコミュニケーションに焦点を当てる授業です。「悩んでいる友達の話をどうやって聞いてあげたらいいんだろう」「周りの人にどうやって助けを求めたらいいんだろう」と考えたことはありませんか?そんな疑問をもつあなたに、この授業の学びはきっと役に立つでしょう。

ゼミでのひとコマ

実践的な授業が数多く用意されている立正大学の臨床心理学科。実際に、演習を中心に授業を展開する小澤ゼミの様子をご紹介します。
今日の授業では学生同士でカウンセリング実習を体験します。

本日のゼミのポイント:会話の際、自分の「態度」が相手の気持ちに与える影響を知る

2人一組になって先生の説明を聞いたら、いよいよ実習に。聞き手役はまず、語り手の話を徹底的に無視します。

今度は、好意的な姿勢で相手の話しを聞きます。すると先ほどとは違い、話し手も話しやすくなります。

実習を一通り終えると、学生からさまざまな意見や、感想が出てきます。

「冷たい・温かい」聞き方とは?今日のポイントが黒板に書かれます。

演習を終えて先生から説明が。言葉以外にも、コミュニケーションには態度が非常に重要と学生も実感。

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