人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的 / 教育目標 / 三つの方針

人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的

文学部は、「文化を支え理解し、新たに創造する力」を備えた個人を育成し、「文化」に関わるさまざまな分野のエキスパートとして社会に貢献しうる人材を世に送り出すことおよびそのために必要な教育を行うことを、人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的とします。

その実現のため、以下のように「教育目標」ならびに「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」、「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」および「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」を一体的に定め、公表します。

教育目標

文学部は、その学士課程教育プログラム(正課外のものも含む。)を通じ、持続可能でより良い豊かな和平社会を築くための一個の重心・芯となるべき人材として、文学分野における「モラリスト×エキスパート」を養成することを教育の目標とします。

三つの方針

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

文学部は、各学科の課程を修め、下記の能力・資質を身につけた者に学位を授与します。

  • 関心・意欲・態度
    • 「モラリスト×エキスパート」として、自らの行動が社会に及ぼす影響を考えることができる。
    • 人間と社会の関わりについて関心をもっている。
    • 自国や他国の文化を支え、理解しようとする姿勢を身につけている。
  • 思考・判断・表現
    • 論理的・批判的な思考力を身につけている。
    • 物事を多面的に分析・判断する能力を身につけている。
    • 専門領域を超えて横断的に現代の人間や社会が抱える課題を考察することができる。
  • 知識・理解
    • 各学科・コースの専門分野に関する専門的知識を身につけている。
    • 専門性にとらわれない幅広い教養を身につけている。
    • 異文化を深く理解する能力を身につけている。
  • 技能
    • グローバル時代に対応出来る英語力を身につけている。
    • 他者とコミュニケーションする能力を身につけている。
    • 自ら課題を発見・解決する能力を身につけている。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

文学部では、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる能力・資質を身につけるために、教養的科目、専門科目およびその他必要とする科目を体系的に編成し、講義・演習・実習を適切に組み合わせた授業を開講します。

  • 人間と社会の関わり、自らの文化や異文化を深く理解する能力を養成するために、教養科目・共通専門科目を設置します。
  • 社会人としての常識やモラルを養成するために、文学部独自の基礎科目を設置します。
  • 専門的知識を身につけるために、学科専門科目を設置します。
  • 専門にとらわれない幅広い教養を身につけるために、共通専門科目を設置します。
  • グローバル時代に対応出来る英語力の養成のために、「基礎英語」「実践英語」を設置します。
  • コミュニケーション能力の養成のために、演習科目を設置します。
  • 課題発見・解決能力の養成のために、卒業論文科目を設置します。

入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

文学部では、学部の教育目標に共感した、下記のような者の入学を期待します。

  • 各学科の専門とする諸領域について幅広い興味と関心を持ち、その問題解決のために、積極的に学ぼうとする意欲を持っている者。

文学部 哲学科

人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的

文学部哲学科は、学部の教育目的に則り、哲学の専門知識を学び、現代社会の問題を見極め、自ら考え対処する力を備えた個人を育成することおよびそのために必要な教育研究を行うことを、人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的とします。

その実現のため、以下のように「教育目標」ならびに「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」、「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」および「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」を一体的に定め、公表します。

教育目標

文学部哲学科は、その学士課程教育プログラム(正課外のものも含む。)を通じ、持続可能でより良い豊かな和平社会を築くための一個の重心・芯となるべき人材として、哲学分野における「モラリスト×エキスパート」を養成することを教育の目標とします。

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

文学部哲学科の課程を修め、下記の能力・資質を身につけた者に学位を授与します。

  • 関心・意欲・態度
    • これまでに論じられてきた哲学的な問題に関心をもっている。
    • 現代社会が直面している哲学的な問題に関心をもっている。
    • 日常において自明視されていることを疑問視しようとする態度を身につけている。
  • 思考・判断・表現
    • 自分の意見およびその根拠を他者にわかりやすく説明できる。
    • 他者の意見及びその根拠を批判的に検討できる。
    • 哲学的思考を、現代社会が直面している問題の解決に応用できる。
  • 知識・理解
    • 哲学史に関する専門的知識を身につけている。
    • 周辺諸領域に関する幅広い教養を身につけている。
  • 技能
    • テキストを読解する力を身につけている。
    • 他者と対話する能力を身につけている。
    • 自ら課題を発見・解決する能力を身につけている。
教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

文学部哲学科は、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる能力・資質を身につけるために、教養的科目、専門科目およびその他必要とする科目を体系的に編成し、講義・演習・実習を適切に組み合わせた授業を開講します。

  • 哲学史に関する専門的な知識や過去の哲学的問題に対する関心、自明視されていることを疑問視しようとする態度を身につけるために、各年代の哲学史に関する科目を設置します。
  • 周辺諸領域に関する幅広い教養や現代社会の問題に対する関心、自明視されていることを疑問視しようとする態度を身につけるために、周辺諸領域との接点を重視した科目を設置します。
  • 自他の意見およびその根拠の妥当性を評価する能力や対話能力、課題発見能力を身につけるため、基礎演習、哲学演習、上級演習を設置します。
  • テキストの読解力を養うため原典講読科目を設置します。
入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

文学部哲学科では、学部学科の教育目標に共感し、哲学科での学修に取り組んでいくために必要な、以下に示す能力等を身につけている者の入学を期待します。

学力の三要素に即した求める人物像

  • 主体性を持ち、多様な人々と協働しつつ学習する態度
    • 哲学の諸領域について幅広い興味と関心を持ち、積極的に学び探求しようとする意欲を持っている者。
      哲学科への入学者を志望する者には、哲学を積極的に学び、専門性を身につけていこうとする強い関心・意欲が何より求められます。
    • 自ら問題を発見し、考え、他人と積極的にコミュニケーションを図る意欲を持っている者。
      哲学的に思考するためには、様々な場で当たり前と思われていることを疑い、自ら問いを発見する意欲が必要です。また、哲学は古来より対話を、問いを深めるための重要な方法としてきたため、その問いを周囲の者と共有し、議論する姿勢が求められます。
    • 世代や国籍にとらわれることなく、自ら働きかけ協働することができる者。
      哲学は、地域や世代に捕われない根本的な問いを扱うため、年齢や出自に捕らわれない学びの姿勢が必要です。そのため、多様な者と対等に議論しようとする姿勢が求められます。
  • 思考力・判断力・表現力
    • 論理的思考力を身につけている者。
      哲学の学修では、様々な哲学書、論文、解説書を読み批判的に思考することが不可欠です。そのためには、著者の思想を理解する論理的な思考力が必要となります。
    • 問題を理解し発見する能力を身につけている者。
      哲学の学びでは、これまでに問われてきた問いを踏まえて考えることが必要であるため、その問いの真意を理解する能力が必要となります。また、現代になって現れてきた諸問題を解決するためには、問題が何であるかを発見する能力が必要です。
    • 自分の意見を他者にわかりやすく説明することができる者。
      哲学では、自分で考えたことを他者に説明し、何が問題であり、自分がどのように考えているのかを理解してもらうことが重要です。そのため、自分の考えを他者にわかりやすく説明する技術や姿勢が必要です。
    • 得た知識・技能を基に自ら思考を深め、問題解決ができる者。
      哲学では、これまでの問われてきた問いをただ理解するだけではなく、その問いに自分なりの仕方で応答することが重要です。そのため、自ら思考し、問題を解決する姿勢が必要です。
  • 知識・技能
    • 高校で開講されている科目に対する基礎的な知識や理解力を身につけている者。
      哲学の問いの対象はあらゆる事象に及ぶため、広く一般的な知識を得るだけでなく、それらを理解する力が必要となります。
    • 日本語および外国語の読解力および文章力を身につけている者。
      哲学の学びでは、過去に書かれたテキストを読解する必要があります。そのためには、日本語および外国語を読み理解する力が必要です。また、自分が考えたことを、他者に正確に伝えるためには、自分の考えを適切に表現する文章力も必要といえます。
    • 専門分野の学修に耐えうる基礎的な知識を身につけている者。
      哲学は西洋で生まれた学問であるため、西洋の歴史や社会についての一般的な知識が必要となります。

高等学校等で習得すべき具体的内容

  • 外国語

    西洋の哲学を理解するためには、原語でそのテキストを理解する能力が必要です。具体的には、英語のリーディング、リスニング、ライティング、スピーキングについての基本的能力を身につけておく必要があります。

  • 国語

    日本の哲学、あるいは西洋の哲学の翻訳された文章を理解するためには、書かれた著者の思想を論理的に読み解く能力が必要です。日本語で書かれた哲学書、解説書に目を通すなどして、基本的知識を得ると共に、読解力を身につけておく必要があります。

  • 地理歴史

    歴史や社会の問題を哲学的に考察するためには、社会全体を広い視野で捉える能力や基本的知識が必要です。

  • 数学・理科

    近代哲学が形成される過程では、自然科学における数学や力学・天文学の発展が決定的な重要性をもっていました。そのため、近代自然科学についての基本的な知識と、それを理解する能力が必要です。

入学前に求められる学習活動、学習歴

上記のように、哲学科の学びでは、様々な領域の基礎的な学力を身につけていることが必要です。
そこでまずは、高等学校等での正課の学びにしっかりと取り組み、基本的な能力を身につけることが何より重要です。こうした過程で、英語能力に関する資格などを取得することも、学習の達成を確認する上で役立ちます。
また、学業だけでなく、身の回りの人とコミュニケーションを取る、様々な社会問題に触れる、色々な本を読むなどの活動をとおして、日ごろから様々な物事について自分なりに考えを深めることも重要です。こうした取り組みは、入学後の学びを生きた知識として定着させることにつながります。

文学部 史学科

人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的

文学部史学科は、学部の教育目的に則り、史学の専門知識を学ぶとともに、過去を客観的に判断する視点を持ち、有用な様々な知見によって社会に貢献できる個人を育成することおよびそのために必要な教育研究を行うことを、人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的とします。

その実現のため、以下のように「教育目標」ならびに「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」、「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」および「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」を一体的に定め、公表します。

教育目標

文学部史学科は、その学士課程教育プログラム(正課外のものも含む。)を通じ、持続可能でより良い豊かな和平社会を築くための一個の重心・芯となるべき人材として、歴史学分野における「モラリスト×エキスパート」を養成することを教育の目標とします。

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

文学部史学科の課程を修め、下記の能力・資質を身につけた者に学位を授与します。

  • 関心・意欲・態度
    • 幅広い教養を身につけるとともに、歴史的な問題に関心をもっている。
    • 他分野との高いコミュニケーション能力を備えている。
    • 身につけた専門の知識・能力を積極的に社会還元する態度を身につけている。
  • 思考・判断・表現
    • 史実を再構成する論理的思考能力を身につけている。
    • さまざま史資料を駆使して、多面的に分析・判断する能力を身につけている。
    • 専門領域を超えて横断的に過去から現在にいたるまでの歴史的な問題について、総合的に考察できる。
  • 知識・理解
    • これまでの歴史学の研究成果を理解して、専門的な知識を身につけている。
    • 歴史学に関わる他分野に関する幅広い教養を身につけている。
  • 技能
    • 史資料を解釈・分析する能力を身につけている。
    • 自身の問題関心や研究成果について、他者に対して説明する能力を身につけている。
    • 自らの課題に関する可能な限り多くの史資料を見付け出す能力を身につけている。
教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

文学部史学科は、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる能力・資質を身につけるために、教養的科目、専門科目およびその他必要とする科目を体系的に編成し、講義・演習・実習を適切に組み合わせた授業を開講します。

  • 歴史的な問題に対する関心やこれまでの研究に対して疑問視する姿勢、専門的な歴史の知識を身につけるために、各年代、地域における歴史に関する科目を設置します。
  • 歴史的な問題に対する関心や周辺諸領域の教養を身につけるために、周辺諸領域との接点を重視した科目を設置します。
  • 自他の意見およびその根拠の妥当性を評価する能力や対話能力、課題発見能力を身につけるため、演習科目を基礎演習から段階的に設置します。
  • 史資料読解能力を身につけるために、各分野の研究入門科目、史料購読科目を設置します。
入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

文学部史学科では、学部学科の教育目標に共感し、史学科での学修に取り組んでいくために必要な、以下に示す能力等を身につけている者の入学を期待します。

学力の三要素に即した求める人物像

  • 主体性を持ち、多様な人々と協働しつつ学習する態度
    • 他者と対話しようとする姿勢を身につけている者。
      歴史学に限らず、学修の場では、他者の考えに真摯に向き合い、内容を理解し、批判・検討する姿勢が大切です。その一方で、自分の考えを他者にわかりやすく伝え、理解してもらおうとする努力も必要です。ディスカッションやグループワーク、実習などの機会において、他者と積極的にコミュニケーションをとろうとする姿勢が求められます。
    • 歴史学に対して関心や意欲を持っている者。
      史学科への入学を志望する者には、歴史学を積極的に学び、専門性を身につけていこうとする強い関心と意欲が何よりも求められます。様々な異なる過去の捉え方を比較し、史料から独自の考え方を探り出そうとする意欲であり、ただ歴史が好きなだけではなく、過去を知るために自ら足を使って史料を探し、遺跡を歩き、自らの目で歴史を捉えて考えようとする姿勢です。
    • 世代や国籍にとらわれることなく、自ら働きかけ協働することができる者。
      学修の場においては、世代や国籍の違いを越え、相互に協力しながら学修しようとする姿勢が求められます。ディスカッションやグループワークなどをとおして、共通の目標や課題の達成に向け、積極的に発言し、参加することが必要とされます。
  • 思考力・判断力・表現力
    • 論理的思考能力を身につけている者。
      歴史学の学修では、史料に書かれていることを的確に分析し、読み解くことが求められます。また、学術書や論文に書かれている内容を正確に理解し、著者の考え方を論理的・批判的に読むことも必要とされます。
    • 問題を発見する能力を身につけている者。
      歴史学の学修では、史料や学術書や論文を読み進めていくなかで、書かれている内容を正確に読み取ることはもちろんのこと、事実として確認できることなのか、議論の展開に矛盾はないかなど、先入観や常識にとらわれることなく、様々な疑問や問題を見つけることが求められます。
    • 自分の意見を他者にわかりやすく説明することができる者。
      歴史学の学修では、プレゼンテーションをしたり、レポートや論文として文章にまとめたりすることで、自分の意見や調査内容について、他者へわかりやすく伝え、理解してもらわなければなりません。そのために、発表方法や配布資料を工夫したり、文章力・表現力を向上させたりすることが求められます。
    • 得た知識・技能をもとに自ら思考を深め、問題解決に向けて適切に判断し、自らの考えを表現することができる者。
      歴史学の学修では、史料から読み取ったことや、学術書や論文を読んで得られた知識などをもとに、問題点を見つけ、自分で考え、問題解決に向けて適切な調査を進めていく必要があります。そのために、図書館の活用はもちろんのこと、博物館などの研究施設の利用や、実際に史跡を訪れてフィールドワークを行うなどのことが求められます。
  • 知識・技能
    • 以下に示すような、歴史学の専門的知識の修得に必要な基礎的学力を身につけている者。

高等学校等で習得すべき具体的内容

  • 国語

    歴史学の学修では、史料を読解し、様々な学術書や論文を読むことが不可欠です。また、学びの過程では、プレゼンテーションやディスカッションをとおして、自分の意見を他者にわかりやすく伝える必要があります。そのため、こうした史料や文章を理解するために、現代文、古文、漢文の内容を的確に理解しうる読解力と論理的思考力、そして他者に意見を明確に伝えられる日本語の表現力・文章力や、コミュニケーション能力が求められます。

  • 地理歴史・公民

    歴史を学び、過去の人々の営みを知ることは、現在、そして未来をどのように生きていくかを考えることでもあります。そのため、特定の時代、地域、テーマに偏らない基礎的知識と深い洞察力を身につけ、日本を含む諸外国の歴史や地理、社会、思想、文化などを多面的・多角的に捉えることのできる能力が求められます。専門分野の学修に耐えうる基礎的な知識の修得がとても大切です。

  • 外国語

    歴史学の学修では、とくに外国史を学修するさいには、外国語の文献を読む機会も多くあります。そのため、歴史学に関するより多くの知識を獲得するための基本的な外国語の運用能力(具体的には、英語などのリーディング、リスニング、ライティング、スピーキングについての基本的能力)が求められます。

入学前に求められる学習活動、学習歴

上記のように、史学科の学びでは、様々な領域の基礎的な学力を身につけていることが必要です。まずは高等学校での正課の学びにしっかりと取り組み、基本的な能力を身につけることが何よりも重要なことです。こうした過程で、英語能力に関する資格などを取得することも、学習の達成を確認する上で役立つでしょう。
また、それぞれの興味関心にもとづいて、歴史に関する本をたくさん読んでおくことがよいと思います。そして、いろいろな史跡や博物館などに実際に足を運んで見学してくることも、とても大切な学習機会です。これからの学習に役立つ貴重な経験となるでしょう。
さらに、学業だけではなく、身の回りの人とコミュニケーションをとる、様々な社会問題に関心を持つ、いろいろなジャンルの本を読むなどの活動をとおして、日ごろから人の心について自分なりに考えを深め、社会と関わりを持つことも重要です。こうした取り組みは、入学後の学びを生きた知識として定着させることにつながります。

文学部 社会学科

人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的

文学部社会学科は、学部の教育目的に則り、社会学の専門知識を学ぶとともに、複雑化した現代社会を分析できる能力を備えた個人を育成することおよびそのために必要な教育研究を行うことを、人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的とします。

その実現のため、以下のように「教育目標」ならびに「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」、「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」および「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」を一体的に定め、公表します。

教育目標

文学部社会学科は、その学士課程教育プログラム(正課外のものも含む。)を通じ、持続可能でより良い豊かな和平社会を築くための一個の重心・芯となるべき人材として、社会学分野における「モラリスト×エキスパート」を養成することを教育の目標とします。

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

文学部社会学科の課程を修め、下記の能力・資質を身につけた者に学位を授与します。

  • 関心・意欲・態度
    • 現代社会の構造を明らかにしたいという関心と意欲をもっている。
    • 現代の社会問題への関心をもち、その解明や解決への意欲をもっている。
    • 異質な文化や他者への関心やコミュニケーションの意欲をもっている。
  • 思考・判断・表現
    • 自分の意見やその根拠を他者にわかりやすく説明できる。
    • 他者の意見の理解に基づくコミュニケーション能力を身につけている。
    • 社会学的知識に基づく社会学的な想像力をもっている。
  • 知識・理解
    • 基礎、専門を含めた社会学的知識を習得している。
    • 社会調査に関する基礎、専門を含めた知識を習得している。
  • 技能
    • テキストの解読や他者とのコミュニケーション・スキルを獲得している。
    • 社会調査の知識に基づく技法を習得している。
    • 卒論やレポートなど、論文を書く技法や能力を獲得している。
教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

文学部社会学科は、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる能力・資質を身につけるために、教養的科目、専門科目およびその他必要とする科目を体系的に編成し、講義・演習・実習を適切に組み合わせた授業を開講します。

  • 社会学の基礎、専門知識を習得し、それを現代社会の理解に結びつける社会学的想像力を育成する科目を体系的に編成します。
  • 社会学への関心や姿勢を身につけ、プレゼンテーションするための基礎的な講義科目を設置します。
  • 社会問題への関心を育成し、専門的な思考に導くための基礎、専門の演習科目を設置します。
  • 社会調査を実践するために必要な知識・技能を身につけるための実習関連科目を体系的に設置します。
入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

文学部社会学科では、学部学科の教育目標に共感し、社会学科での学修に取り組んでいくために必要な、以下に示す能力等を身につけている者の入学を期待します。

学力の三要素に即した求める人物像

  • 主体性を持ち、多様な人々と協働しつつ学習する態度
    • 他者とコミュニケーションをする姿勢や能力を持っている者。
      社会学科では、グループワークや学生同士での議論が求められます。そのためにも、積極的に他者とのコミュニケーションをとろうとする姿勢が求められます。
    • 現代社会に関心を持ち、それを解明しようとする主体性を持っている者。
      社会学は現代社会の多様な事象・問題を解明していく学問です。そのため、自らの問題関心に基づき、解明しようとする主体性が求められます。
    • 異なる文化や他者に感心を持ち、理解しようとする姿勢や能力を持っている者。
      社会学では、自分をとりまく世界・社会にとらわれずに異なる文化や他者に対して、先入観や偏見を持たずに理解する姿勢が求められます。
    • 世代や国籍にとらわれることなく、自ら働きかけ協働することができる者。
      社会学科では、実習や演習をとおして、年齢差や世代、そして性差や国籍などにとらわれずに積極的に働きかけあい、グループワークや共同作業ができることが求められます。
  • 思考力・判断力・表現力
    • 論理的思考力を身につけている者。
      社会学科への入学を志望する方には、人と人との関係や社会的な出来事、社会制度や社会のしくみについて、専門用語を学び、それを身につけた上で分析する論理的思考力が求められます。
    • 現代社会の問題を発見、解明する能力を身につけている者。
      社会学とは、日常のなかから、また自分が体験している社会から問いを発見し、それを「社会」に結びつけて解を得ようとする学問です。そのためにも、今いる自分の社会・世界を意識し、現代社会に関連づけて考察する主体性と、それを解明しようとする力を身につけることが求められます。
    • 自分の意見を他者にわかりやすく説明することができる者。
      演習科目等においては学生同士で議論することが基本となるので、自分の意見や考えを他者に対して、わかりやすい言葉、そして書き言葉でも説明できることが求められます。
    • 得た知識・技能を基に自ら思考を深め、問題解決に向けて適切に判断し、自らの考えを表現することができる者。
      社会学科では専門書や論文を読むことが求められます。その読解力を前提に、現代社会の多様な事象・現象に対する自らの問いを、分析を踏まえた解決にむけて、表現することが求められます。
  • 知識・技能
    • 以下に示すような、社会学の専門的知識の修得に必要な基礎的学力を身につけている者。

高等学校等で習得すべき具体的内容

  • 国語

    社会学の学修では、様々な学術書、論文を読むことが不可欠です。また学びの過程では、プレゼンテーションやディスカッションをとおして、自分の意見を他者へ適切に伝えることが求められます。そのため、こうした文章を理解する力、意見を伝えるための表現力が求められます。

  • 地理歴史・公民

    現代社会の多様なかつ複雑な現象や事象について考えるためには、過去に遡ってその歴史的文化的な成り立ちを理解することが必要です。

  • 外国語

    社会学において、外国語(英語)文献を読む機会もあります。また新聞やニュースなども外国語(英語)で理解する必要もあります。そのためにも、基本的な語学力(リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング)および獲得した知識を社会に還元するための国際的な視野が求められます。

  • 数学

    社会学では社会調査に関わる統計学等の科目を複数学びますが、その際、基礎的な数学を理解する力が求められます。

  • 情報

    レポートや論文の執筆、データの分析などを行うためにはIT機器の活用は欠かせません。そのため、調査等におけるデータ処理を円滑に行うためのパソコンの基本的な技能が求められます。

入学前に求められる学習活動、学習歴

上記のように社会学科の学びでは、様々な領域の基礎的な学力を身につけていることが必要です。
そこでまずは、高等学校での正課の学びにしっかりと取り組み、基本的な能力を身につけることが何より重要です。こうした過程で、英語能力に関する資格などを取得することも、学習の達成を確認する上で役立ちます。
また学業だけでなく、身の回りの人とコミュニケーションを取る、様々な社会問題に触れる、色々な本を読むなどの活動をとおして、日頃から「当たり前の日常や社会」について自分なりに考えを深めることも重要です。こうした取り組みは、入学後の学びを生きた知識として定着させることにつながります 。

文学部 文学科(日本語日本文学専攻コース)

人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的

文学部文学科日本語日本文学専攻コースは、学部の教育目的に則り、日本文学の伝統や文化を継承するとともに、世界の中の日本語・日本文学という視座のもとに、新しい時代を切り拓く個人を育成することおよびそのために必要な教育研究を行うことを、人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的とします。

その実現のため、以下のように「教育目標」ならびに「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」、「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」および「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」を一体的に定め、公表します。

教育目標

文学部文学科日本語日本文学専攻コースは、その学士課程教育プログラム(正課外のものも含む。)を通じ、持続可能でより良い豊かな和平社会を築くための一個の重心・芯となるべき人材として、日本語日本文学分野における「モラリスト×エキスパート」を養成することを教育の目標とします。

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

文学部文学科日本語日本文学専攻コースの課程を修め、下記の能力・資質を身につけた者に学位を授与します。

  • 関心・意欲・態度
    • これまでに論じられてきた日本文学あるいは日本語の諸問題に関心をもっている。
    • 日本文学あるいは日本語の現在と未来におけるあり方に興味や関心をもっている。
    • 日本文学や日本語の知識に基づいて、適切な表現をつねに心がけている。
  • 思考・判断・表現
    • 自分が直面している諸問題を認識し、思考しながら解決する力を身につけている。
    • 相手の意見およびその根拠を適切に判断できる。
    • 自分の意見およびその根拠を相手にわかりやすく説明できる。
  • 知識・理解
    • 日本文学および日本語に関する専門的な知識を身につけている。
    • 周辺諸領域に関する幅広い知識を身につけている。
  • 技能
    • 古典文学や近現代文学を読解する力を身につけている。
    • 他者と対話するのに必要かつ十分な日本語能力を身につけている。
    • 自ら課題を見つけ、それを解決することができる能力を身につけている。
教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

文学部文学科日本語日本文学専攻コースは、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる能力・資質を身につけるために、教養的科目、専門科目およびその他必要とする科目を体系的に編成し、講義・演習・実習を適切に組み合わせた授業を開講します。

  • 古代から現代に至る日本文学と日本語に関する諸問題にふれるとともに、それぞれの時代の表現を理解し、それを現代と未来に生かそうとする意欲や態度を養うために、各時代、各分野の日本文学と日本語に関する科目を体系的に編成します。
  • さまざまな文学やことばに対して積極的に関心を持とうとする意欲や態度および広い知識を身につけるために、周辺領域との接点を重視した科目を設置します。
  • 思考力や判断力を養成するために、演習科目を基礎演習から段階的に配置します。
  • 表現力や思考力を養成するために、詩や短歌・俳句の創作を行う科目を設置します。
  • 日本文学・日本語に関する通史的な知識を身につけるために、各時代の文学史・日本語史に関する科目を設置します。
  • 日本列島における人や時代を広く理解するために、各時代の文学作品に関する講読と特殊講義を設置します。
  • 日本文学・日本語の読解力・理解力を身につけるために、古典文学や近代文学に関する講読科目を設置します。
  • 専門的な知識を習得する上で必要な基礎能力(技能・方法)を身につけるために、ビブリオグラフィ・リーディングなどの基礎的演習科目を設置します。
  • 課題発見とそれを解決する能力を身につけるために、3・4年生一貫的な演習科目を設置します。
入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

文学部文学科日本語日本文学専攻コースでは、学部学科の教育目標に共感し、日本語日本文学専攻コースでの学修に取り組んでいくために必要な、以下に示す能力等を身につけている者の入学を期待します。

学力の三要素に即した求める人物像

  • 主体性を持ち、多様な人々と協働しつつ学習する態度
    • 日本文学や日本語に対して強い関心や意欲を持っている者。
      日本語日本文学専攻コースへの入学を志望する方には、日本語・日本文学を積極的に学び、専門性を身につけていこうとする強い関心・意欲が何より求められます。
    • 教員や図書館司書・学芸員などの目指す将来像をはっきりと持っている者。
      中学校国語科、高等学校国語科、高等学校芸術科書道の教員免許取得を目指し、将来中学校や高等学校で教員として生徒の指導に当たりたいと強く思っている人、図書館司書の資格を取得し、読書指導の専門家として働きたいと思っている人、学芸員の資格を取得し、博物館などで文化財の展示や調査研究に携わりたいと思っている人の入学を歓迎します。
    • 周辺諸領域に対する広い関心を持っている者。
      日本語や日本文学は、日本国内のみで発展したわけではありません。古代においては中国や朝鮮半島から強い影響を受けて、それを日本語や日本文学の中に取り入れてきました。また琉球(沖縄)やアイヌにも独特の文化があり、本土とは異なった独自の文学を持っています。いわゆる「本土」の言語や文学だけでなく、周辺諸領域における言語や文学に興味を持っている方の入学を歓迎します。
    • 自分の考えを、的確に相手に伝えることができる表現力を身につけている者。
      日本語日本文学専攻コースでは、もちろん日本語や日本文学について学びます。これはすなわち言葉について学修するということです。高校生の時から言葉について興味を持ち、それを的確に使って様々なことを表現しようとする資質が大切です。
    • 世代や国籍にとらわれることなく、自ら働きかけ協働することができる者。
      言葉は他人とのコミュニケーションを行うための大切なツールです。その言葉をとおして、同世代の人たちとはもちろん、世代を超えた人たちとの対話を行います。またグローバルな時代において外国の人との対話も重要な時代になりました。そのような言葉の運用能力を身につけるために、他者と一緒になって学修しようとする意欲を持つ人の入学を歓迎します。
  • 思考力・判断力・表現力
    • 論理的にものごとを考えようとする力を身につけている者。
      「学問」を行うためには、自分の考えを筋道を立てて分かりやすく説明していかなければなりません。そのためには、様々な事柄を論理的に結びつけて考えていく能力が必要となります。
    • 課題を発見し、それについて考えようとする力を持っている者。
      「学術研究」は、自分で問題を見つけて自分で解決していくことです。普段使っている日本語や普段読んでいる文学作品の中から、不思議に思うこと・疑問に思うことを見つけ出し、それを自分自身で解決していこうとする発想力や問題を解決していこうとする強い意志がとても大切です。
    • 得た知識・技能を基に自ら思考を深め、問題解決に向けて適切に判断し、自らの考えを表現することができる者。
      日本語・日本文学の研究では、普段使っている言葉や文学作品の中に用いられている言葉や表現について、様々な分析を加えていくことになります。日本語・日本文学についての基礎的な知識を身につけ、文章を読んで深く理解し、鑑賞する能力が必要です。
  • 知識・技能
    • 高校で開講されている科目に対する基礎的な知識や理解力を身につけている者。
      日本語日本文学専攻コースは文科系の学問分野に位置づけられます。しかしながら言葉や文学はあらゆる事象に関わります。高等学校で学習する文科系の学習内容のみならず、理科系の学習内容を身につけておくことも、とても重要です。
    • 日本語に対して、知識を持ち、理解力に優れている者。
      日常生活の中で、使っている言葉に対して興味・関心を持ち、言葉遣いを意識していることは、日本語日本文学を学修する上で重要な資質となります。
    • 文学作品を人よりたくさん読んでいると自負している者。
      高等学校3年間で使用した国語科教科書の中に収められている古典・近現代文学作品をすべて読みかえし、その中で特に興味を抱いた作品の全文や、同じ作家の別の作品を図書館か書店で入手し、読んでみるというような意欲と探究心・知識を持つことが求められます。

高等学校等で習得すべき具体的内容

  • 国語

    高等学校の国語科は、日本語日本文学専攻コースで学修する上での基礎となります。言葉による見方・考え方を意識し、言語活動をとおして、国語で的確に理解し効果的に表現する資質・能力が大切です。そのために、話し言葉と書き言葉の特徴や役割・表現の特色を踏まえて、正確で分かりやすい表現や言葉遣いができることが必要です。
    また文章の種類を踏まえて、内容や構成・展開・描写の仕方などを的確に把握して、作品に表れているものの見方・感じ方・考え方を捉え、作品が成立した背景や他の作品などとの関係を踏まえて作品の解釈を深める能力が必要です。
    さらに古典を読むために必要な文語のきまりや訓読のきまり、古典特有の表現などについて理解し、古典の言葉と現代の言葉とのつながりについて理解しておくことが求められます。

  • 地理歴史・公民

    言語や文学は、人間のあらゆる営みと関わります。そのため、地理や歴史、現代日本の政治や経済に関わる事象の意味や意義について理解し、その特色や相互の関連を多面的・多角的に考察したり、社会に見られる課題の解決に向けて構想したりすることが求められます。

  • 数学

    文科系の学問領域においても、数学的思考力は実はとても大切です。数学的思考力を身につけるために、数学における基本的な概念や原理・法則を体系的に理解し、様々なことがらを論理的に考察する力、ものごとの本質や他のことがらとの関係を認識し統合的・発展的に考察する力、それを簡潔・明瞭・的確に表現する力を養うことが求められます。

  • 理科

    文学をはじめ言葉で表現されるもので取り扱う題材は、人間世界のあらゆることがらに及びます。自然の事物・現象についての理解を深め、それらに主体的に関わり、科学的に探究しようとする態度を身につけておくことが求められます。

  • 芸術

    芸術は文学と密接に関わる分野です。したがって、芸術に関する各科目の特質を十分に理解するとともに、自分自身の意図に基づいて表現するための技能を身につけることが大切です。そして、創造的な表現を工夫したり、芸術的な作品を深く味わったりすることができる能力を養うことが求められます。

  • 外国語

    外国語による聞くこと、読むこと、話すこと、書くことの言語活動とこれらを結び付けた総合的な言語活動をとおして、情報や考えなどを的確に理解し適切に表現し伝えるコミュニケーション能力が求められます。そのために、外国語の音声や語彙・表現・文法・言語の働きなどを理解し、外国語で情報や考えなどの概要や詳細、話し手や書き手の意図などを理解して適切に表現し伝える力を養い、外国語の背景にある文化に対する理解を深め、主体的・自律的に外国語を用いてコミュニケーションを図ろうとする態度を身につけることが必要です。

  • 情報

    レポートや論文の執筆、資料の検索やデータの分析などを行うためには、情報機器の活用は欠かせません。そのため、コンピュータに関する基本的知識、ワープロソフト・表計算ソフトの基本的な使い方、インターネットやデータベースの検索方法など、コンピュータを使用するための基礎的技能が必要となります。

入学前に求められる学習活動、学習歴

上記のように、日本語日本文学専攻コースでの学修は、様々な領域の基礎的な学力を身につけていることが必要です。
そこでまずは、高等学校等での正課の学びにしっかりと取り組み、基本的な能力を身につけることが何より重要です。こうした過程で、漢字検定や英語能力に関する資格などを取得することも、学修の達成を確認する上で役立ちます。
また、学業だけでなく、身の回りの人とコミュニケーションを取る、様々な社会問題に触れるなどの活動をとおして、日ごろから言語や文学について自分なりに考えを深めることも重要です。こうした取り組みは、入学後の学びを生きた知識として定着させることにつながります。

文学部 文学科(英語英米文学専攻コース)

人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的

文学部文学科英語英米文学専攻コースは、学部の教育目的に則り、英米文学の専門知識を学ぶとともに、英語を通じて国際社会に貢献できる個人を育成することおよびそのために必要な教育研究を行うことを、人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的とします。

その実現のため、以下のように「教育目標」ならびに「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」、「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」および「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」を一体的に定め、公表します。

教育目標

文学部文学科英語英米文学専攻コースは、その学士課程教育プログラム(正課外のものも含む。)を通じ、持続可能でより良い豊かな和平社会を築くための一個の重心・芯となるべき人材として、英語英米文学分野における「モラリスト×エキスパート」を養成することを教育の目標とします。

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

文学部文学科英語英米文学専攻コースの課程を修め、下記の能力・資質を身につけた者に学位を授与します。

  • 関心・意欲・態度
    • 国際社会で活躍するための英語コミュニケーション能力を高めようという意欲をもっている。
    • 英米文学、英語学、英語圏の文化に興味と関心をもっている。
    • 自らの文化と他者の文化に対する理解を深めようという意欲をもっている。
  • 思考・判断・表現
    • 自分の意見およびその根拠を他者にわかりやすく説明できる。
    • 他者の意見およびその根拠を批判的に検討できる。
    • グローバルな視野に立って社会・文化について考察し、複眼的に物事をとらえて判断できる。
  • 知識・理解
    • 英語コミュニケーション能力の基盤となる、英語についての基礎的・発展的知識を身につけている。
    • 英米文学、英語学、英語圏の文化に関する専門的知識を身につけている。
  • 技能
    • 現代の国際社会で役立つような英語力とコミュニケーション能力を身につけている。
    • 英語テキストを的確に読解する力を身につけている。
    • 自ら課題を発見・解決する能力を身につけている。
教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

文学部文学科英語英米文学専攻コースは、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる能力・資質を身につけるために、教養的科目、専門科目およびその他必要とする科目を体系的に編成し、講義・演習・実習を適切に組み合わせた授業を開講します。

  • 国際化の時代に対応できる実践的な英語コミュニケーション能力の涵養を図るための科目を設置します。
  • 英文学、米文学、英語学に関する科目を体系的・段階的に編成します。
  • 英語圏の多様な言語研究および文化研究に関する科目を併設し、幅広い学びを可能にするように配慮した科目を配置します。
  • 英語の4技能の力、英語コミュニケーション能力を養成するため、段階的に科目を編成します。
  • 英米文学、英語学、英語圏の文化について、学生が自らの関心に沿って学習できるような柔軟性のあるカリキュラムを編成します。
入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

文学部文学科英語英米文学専攻コースでは、学部学科の教育目標に共感し、英語英米文学専攻コースでの学修に取り組んでいくために必要な、以下に示す能力等を身につけている者の入学を期待します。

学力の三要素に即した求める人物像

  • 主体性を持ち、多様な人々と協働しつつ学習する態度
    • 英語によるコミュニケーションを積極的に行う姿勢を身につけている者。
      英語英米文学専攻コースでは、卒業後に社会で活用できる英語コミュニケーション能力の修得を目指しているため、積極性を持って英語でコミュニケーションを図ろうとする意欲が求められます。
    • イギリスやアメリカをはじめとした英語圏の文学・文化、英語の文法やその歴史を学ぶ英語学に対して興味・関心を持っている者。
      英語英米文学専攻コースでは、英語圏の文学・文化、言葉の歴史や構造などの英語学も広く深く学ぶため、様々な視点からそれらを積極的・意欲的に学ぼうとする姿勢が求められます。
    • 世代や国籍にとらわれることなく、自ら働きかけ協働することができる者。
      英語英米文学専攻コースの授業には、自らの意見や価値観とは異なる他者とのディスカッションやグループワーク、ロールプレイなどによる学修の機会が多く存在します。そのため、このような場面をとおして、他者への理解力と受容力を持ち、他者と協働して学修しようとする意欲が求められます。
  • 思考力・判断力・表現力
    • 論理的思考力を身につけている者。
      英語英米文学専攻コースでの学修には、英語圏の文学作品やエッセイをはじめとした様々な英語文献・学術書・論文などの講読・読解をとおして、論理的に考えることが求められます。また、4年次の卒業論文執筆の際には、論理的で整合性のある論述が不可欠です。そのため、文章で自らの意見を伝えるための論理的思考力が求められます。
    • 問題を発見する能力を身につけている者。
      卒業論文執筆時には、自らテーマを決めて問題提起をすることが必要不可欠です。そのため、日ごろから様々なことに好奇心を持って自ら課題を見つけ出していく力が求められます。
    • 自分の意見を他者にわかりやすく説明することができる者。
      文献読解やプレゼンテーション、ディスカッションでは、自らの意見を他者へ適切に伝えることが求められます。そのため、高等学校の「国語」における日本語文章および「英語」における英語文章の読解力と、自らの意見を伝えるための表現力が求められます。
    • 得た知識や技能を基に自ら思考を深め、問題解決に向けて適切に判断し、自らの考えを表現することができる者。
      英語圏の文学や文化、英語の文法やその歴史などの学修をとおして、そこに潜む問題を読み取って考え、自らの意見を導き出すことが求められます。そのためには、積極的に物事を追究する意欲や姿勢、日本語および英語で自らの意見を伝える力を身につけていることが必要になります。
  • 知識・技能
    • 高校で開講されている科目についての基礎的な知識や理解力を身につけている者。
      英語英米文学専攻コースは、文科系の学問分野に位置づけられます。しかしながら言葉や文学はあらゆる事象に関わります。高等学校で学習する文科系の学習内容のみならず、理科系の学習内容を身につけておくことも、とても重要です。
    • 日本語および外国語(特に英語)の読解力および文章力を身につけている者。
      英語圏の文学や文化、英語学に関する日本語および英語の文献をとおして学んだこと、およびそこから考え導き出した自らの意見を文章で正確に伝えるために、論理的な文章表現力を身につけてください。
    • 専門分野を学修するための基礎的な知識を身につけている者。
      英語英米文学専攻コースの学修において、イギリスおよびアメリカを中心とした基本的な文学作品、映画・音楽・食などの文化、英語の音声・語・文の構造に関する基礎的な知識を習得してください。

高等学校等で習得すべき具体的内容

  • 外国語

    英語英米文学専攻コースでは、英語文献を読む、英語で文章を書いたり自らの意見を発表したりする、イギリスやアメリカをはじめとした英語圏の文学と文化を学ぶといった機会が多くあります。そのため、中学校や高等学校等で学んだ内容を適切に理解できる基礎的な英語の語彙力と英文法の知識、英語のリーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの基本的な力、および英語圏の文学や文化の基本的な知識を身につけてください。

  • 国語

    文献講読やプレゼンテーション、ディスカッションをとおして、自らの意見を他者へ適切に伝えるための表現力・文章力・コミュニケーション能力が必要です。そのため、中学校や高等学校等で学んだ現代文や古文、漢文などの内容を適切に理解でき伝えられる日本語の読解力と論理的思考力、表現力を修得してください。

  • 地理歴史

    英語圏の文学や文化、英語学を深く理解するためには、イギリスやアメリカを中心とした過去から現代までの人々の歴史や歩み、営みの学修も必要です。また、日本の歴史や文化と比較することも、それらを理解するための重要な要素になります。そのため、中学校や高等学校等で学んだ日本およびイギリスやアメリカをはじめとした諸外国の歴史や地理、社会、思想、文化についての知識を身につけてください。

  • 情報

    情報に関する科学的見方・考え方を身につけ、問題の発見・解決のために情報技術を活用することが必要です。レポートや論文の執筆、資料の検索、データの分析などを行う際にも、情報機器の活用が欠かせません。そのため、ワープロソフトや表計算ソフトの基本的な使い方、インターネットやデータベースの検索方法など、いわゆるネットリテラシーも含め、コンピュータを使用する基礎的な技能を身につけてください。

入学前に求められる学習活動、学習歴

上記のように、英語英米文学専攻コースの学びでは、英語におけるコミュニケーションや文法、読解などの基礎的な学力、異文化への興味・関心、英語圏の歴史の基本的な概要を身につけていることが必要です。
そこでまずは、高等学校での正課の学びにしっかりと取り組み、基本的な能力を身につけること、積極的な異文化学習や交流が重要です。さらには、英語能力に関する資格などの取得も、学習の達成を確認するうえで役立ちます。
また、学業だけでなく、身の回りの人々とコミュニケーションを取る、多様な社会問題・音楽・映画などの文化に触れる、英語圏文学をはじめとした様々な本を読むなどの活動をとおして、日ごろから他者の考えや心、異文化について、意欲的かつ積極的に自分なりに考えを深めることも重要です。こうした取り組みは、入学後の学びを生きた知識として定着させることにつながります。