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浦野ゼミ × アサヒビール 産学連携プロジェクトを実施

更新日時:2023.07.20

浦野ゼミ・産学連携プロジェクトについて

浦野ゼミでは毎年3年生が産学連携活動を行っています。 産学連携プロジェクトとは、大学と企業が連携し、新製品やサービス、新規事業などを創出する活動です。本ゼミナールでは、過去にH.I.S、ニューバランス、三越伊勢丹等とプロジェクトを行ってきました。2022年度は昨年度に引き続き、アサヒビールとプロジェクトを実施しました。 

取り組み概要

アサヒビールが提唱している概念の中に「スマートドリンキング」(=スマドリ)というものがあります(2020年12月提唱)。これは様々な人々の状況や場面における「飲み方」の選択肢を拡大し、多様性を受容できる社会を実現するために商品やサービスの開発、環境づくりを推進していく活動のことです。

詳細はこちら 「スマートドリンキング= スマドリ」とは

産学連携プロジェクトのテーマ

昨年(2021年)は「スマドリ」を普及していくためのマーケティングプランをテーマに産学連携活動を実施しました。

詳細はこちら 浦野ゼミ×アサヒビール2021年産学連携

中間意見報告会の様子

今年度(2022年)は、スマドリ概念の象徴としてつくられた「スマドリバー渋谷」に焦点を当て、半年に渡り「スマドリバー渋谷のマーケティング戦略」をテーマとするプロジェクトに取り組みました。なお、スマドリバーとは「飲めない自分のままでいい。飲めても飲めなくても、みんな飲みトモ」をコンセプトに、アルコール分0%、0.5%、3%の100 種類以上のドリンクから自分の体質や好みに合ったドリンクを選べる場所です。

詳細はこちら スマドリバー渋谷|SUMADORI BAR SHIBUYA

キックオフミーティング、中間意見交換会、スーパードライミュージアム(アサヒビール茨城工場)見学からマーケティング戦略へのヒントを収集、提案に向けた議論を重ねました。最終審査報告会では浅草にあるアサヒビール本社にて、アサヒビールの社員の方々を審査員としたプレゼンテーションを実施しました。

日本マーケティング大賞受賞について

「スマドリバー渋谷」は、公益社団法人日本マーケティング協会主催「第15回 日本マーケティング大賞」において「飲めない人の視点から新文化創造に挑戦した」として、最高賞となるグランプリを受賞しました。 浦野ゼミもこうした活動の一翼を担えた点で、産学連携先のアサヒビールより感謝のお言葉を頂き、共に喜びをかみしめています。

浦野 寛子 先生からの言葉

浦野ゼミは「理論と実務の融合、学問を楽問する」をテーマとして掲げています。アサヒビールの皆様との産学連携活動は、まさにそうした思いを体現する場だったと思っています。学生は、大学では研究者が紡ぎだした理論を学び、産学連携の場では、アサヒビールの皆様との交流により、実務家の実践経験による実践知を学びました。本プロジェクトを通して、学生は自主的に頻繁に集まって一生懸命に取組むことで、仲間との絆を深めると共に、学ぶことの楽しさも大きく感じていたようです。 アサヒビールの皆様は、仕事熱心で明るくパワフルで、一緒に素敵な時間を過ごさせて頂き、学生共々、大変感謝しております。

アサヒビール マーケティング本部長
梶浦 瑞穂 様からの言葉

浦野ゼミとアサヒビールとの連携は2021年から継続しています。「アイデアをカタチにする」にこだわり、いくつかのアイデアは既に社会において実現されました。結果、日本マーケティング協会が主催する第15回 日本マーケティング大賞において、本プロジェクトから生まれた「スマドリバー」がグランプリを受賞するに至りました。店舗は2021年にご提案いただいた「飲めない人が主役のバー」というコンセプトを渋谷で実現したものです。2022年には、更にバーを進化させるアイデアも頂きました。お酒に低関与な方々が多く詰めかけ、スマドリバー渋谷は、現在アサヒビール社が進めるスマートドリンキングの中核となっております。浦野ゼミの皆様の熱量と発想に脱帽するとともに、深く感謝を申し上げます。

ゼミナール各班の発表概要

Aチーム
上高牧(リーダー)、柴田、福島、藤原、星野

飲める人と飲めない人が「分断」されているという社会課題に向き合い、飲める人と飲めない人が共に楽しめる文化の醸成のため、適性飲酒啓発活動(特にZ世代へ)を行う重要性を説き、具体的な活動の実施案を作成した。

Bチーム
大迫(リーダー)、池田、海帆、櫻井、村山

以前よりスマドリの課題として挙げられていた「認知度の低さ」に着目し、 学生ならではの斬新なアイデアとキャッチーなコピーを用いたマーケティングコミュニケーション戦略を提案した。

Cチーム
上山(リーダー)、伊藤、後藤、原、平野

顧客個別のニーズを読み取り、個々に対して最適なコミュニケーション、商品・サービス提供を行う「個」にフォーカスを当てたマーケティング戦略を提案した。実際に、提案したビジネスプランの一部が採用され、2023年3月スマドリバー渋谷にて商品化された。

編集後記

上記のようなプロジェクトに「学生」という立場で携われた事は本当に貴重な経験でした。「普通」では味わうことのできない、かけがえのない体験だったとゼミ生一同しみじみと感じています。発想(アイデア)・新規性・社会性・実現可能性などを踏まえつつ、学生の視点で企業への戦略提案を行う難しさや、仲間と共に本気で取り組んだ事での達成感など、本当に多くの事を学ぶ事ができました。産学連携活動を通して、今まで以上に社会へ関心をもつきっかけになりました。こうした機会を下さったアサヒビールの皆様に深く感謝いたします。

執筆・編集 伊藤隆太郎 海帆 柚菜