11 由比ヶ浜刑船

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版画 聖語 翻刻

【 解 説 】 松葉ヶ谷の法難を逃れ下総国の信徒のもとに赴いた日蓮聖人は、その地で教化活動に専念するのでした。そして再び鎌倉へ戻って松葉谷に草庵を構えると、以前にも増して法華経の教えを説く一方で、他宗派や幕府を批判しました。この行動はすぐに幕府の耳に届き捕らえられて、弘長元年(1261)5月12日、伊豆の伊東へ流されることになりました。この場面では由比ヶ浜から舟に乗せられ、流罪地へ向かう日蓮聖人の姿と、それを心配そうに見守る弟子や信徒の様子が描かれています。