12 俎岩の危難

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版画 聖語 翻刻

【 解 説 】 弘長元年(1261)5月12日、幕府に捕らえられて伊豆の伊東へ流された日蓮聖人は、土地の地頭伊東八郎左衛門の預かりとなりました。八郎左衛門は幕府の命令によって、日蓮聖人の世話をしたり、かくまったりしてはならないと領内に厳しく布告したのです。この場面では、幕府の役人によって俎岩に置き去りにされた日蓮聖人を、漁師の船守弥三郎が助ける様子が描かれています。その後、弥三郎夫妻は領主の命令に背いて日蓮聖人を手厚く庇護するのでした。