9 国策諫奏

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版画 聖語 翻刻

【 解 説 】 文応元年(1260)7月16日、宿屋入道を取次として、日蓮聖人によって著された『立正安国論』は、当時の幕府で実権を握っていた前執権の北条時頼に献じられました。このなかで、全国各地で起こる災害の原因は、念仏などの邪教が興隆するために、正しい教えが弘まらず、このような状態であれば内乱と外国の侵略を招くと予言して、法華経のみを信仰することによって、この難から逃れることができると述べたのでした。