地域の特性を多角的に分析する

地理学は、地球上で見られるさまざまな事象を把握し、それら相互の関連を地域的・空間的な観点から明らかにする学問です。そのため、自然から文化・社会に至るまで、観光、都市、まちづくり、教育、交通、農業、自然保護、環境問題など、幅広い分野を扱うのが地理学科の特徴です。

地理学科には、さまざまな分野を専門とする17名の専任教員がいます。地理を学ぶ学科としては規模が大きく、多様な地域や事象を幅広く学べます。また、自由度の高い選択科目制となっており、自身に適したカリキュラム構成で幅広い視野を身につけることができます。

立正大学地理学科の前身は、東京都品川区大崎に1925年に開設された専門部歴史地理学科です。この「立正地理」の伝統を引き継ぎ、専門書や地図資料を数多く保有しています。さらに、最新のGIS(地理情報システム)ソフトや測量機材も多数保有しており、学生が実践的に使用し、地域調査士やGIS学術士、測量士補などの資格取得にもいかされています。

また、授業より一歩踏み込んだAdobe Illustratorでの作図法や、統計処理に関する上級スキル修得、プレゼンテーションの講座、高等学校で地理を選択していない学生でも気軽に質問できる講座などの学修サポートがあります。さらに、教員採用試験対策講座や現職教員による教職講演会、国内旅行業務取扱管理者資格対策講座などのキャリアサポートも充実しています。

タブレットPCを用いた双方向授業

教員による知識伝達を行う講義とは異なり、学生によるさまざまな発言を採り入れながら進行する授業を双方向授業といいます。タブレットPCを用いることによって、学生による発言や作業のリアルタイムな収集とディスカッションへの発展、解答における考えるプロセスや面白い発想のリアルタイムな提示、カラー教材や動画などのリアルタイムな配布が可能となります。地理学科ではスムーズで実際的な双方向授業を行っています。

予習用動画の作成と公開

双方向授業は授業時間の多くを作業や議論に費やすため、予習用動画を用いた反転授業と合わせることで学習時間を確保しています。反転授業とは、新たな知識を習得する講義的内容は各自で予習し、教室ではその知識を復習・定着させるための演習や議論などを行う授業形態です。予習用動画が整備された授業は、その講義時間全体や一部に反転授業を導入し、学生の意見も取り入れながら、より興味深く質の高い授業を実現しています。

学生主体のフィールドワーク実習

1年次では「地理基礎巡検」が20カ所、2・3年次では7~8つのテーマや地域からフィールドワークの実習先が選べます。3年次のフィールドワークでは「地理学セミナーI・II」と連動し、グループワークを取り入れたアクティブ・ラーニングや、地域連携型フィールドワークを実施するとともに、学生主体の研究プロジェクトも推進しています。また、「海外調査法およびフィールドワーク」では、世界各国を訪れることもできます。

リアル教材の収集と活用

ICTの活用は、現代の生活で欠かせないものになっていますが、本物を実際に見て、感じることにはかなわない面もあります。そこで、地理学科ではリアル教材の収集と活用を行っています。岩石や植物などの標本を手にしたり、世界の民族衣装に直接触ったりすることで、新たな知的好奇心を喚起することができるでしょう。また、実際に世界の国々で使用されている教科書を手にとって、同世代の仲間がどのような教育を受けているのかを考えることは、異文化理解の促進にもつながります。


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