人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的 / 教育目標 / 三つの方針(学びの特色)
経済学部 経済学科
人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的
経済学部経済学科は、複雑で多様な現代の経済社会の構造およびその変動要因を理解するとともに、豊かな教養を背景として、自立的な思考力と主体的な行動力をもって課題の発見と解決に意欲的に取り組むことのできる有為な人材を養成することおよびそのために必要な教育研究を行うことを、人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的とします。その実現のため、以下のように「教育目標」ならびに「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」、「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」および「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」を一体的に定め、公表します。
教育目標
経済学部経済学科は、その学士課程教育プログラム(正課外のものも含む。)を通じ、持続可能でより良い豊かな和平社会を築くための一個の重心・芯となるべき人材として、経済学分野における「モラリスト×エキスパート」を養成することを教育の目標とします。
三つの方針
卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
経済学部経済学科の課程を修め、下記の能力・資質を身につけた者に学位を授与します。
<関心・意欲・態度>
・社会と経済の問題に高い関心を持ち、協働性を持って社会人としてふさわしい主体的な行動ができる。
<思考・判断・表現>
・修得した知識に基づいて社会の課題について思考し、政策や制度の影響を判断することができる。
・自分が直面する問題の解決に向けて、自らの思考結果を適切に表現することができる。
<知識・理解>
・経済活動の仕組みや市場の役割を歴史的な背景を含めて理解している。
・社会動向を理解するために必要な豊かな教養を身につけている。
<技能>
・現代社会で働くために必要な情報処理能力を身につけている。
・豊かな社会生活をおくるために必要な外国語を含むコミュニケーション能力を身につけている。
・現代社会で働くために必要な数理的思考力を身につけている。
教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
経済学部経済学科は、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる能力・資質を身につけるために、教養的科目、専門科目およびその他必要とする科目を体系的に編成し、講義・演習・実習を適切に組み合わせた授業を開講します。
・経済学に対する興味関心を持ちやすいように、導入的科目として必修科目を設置します。
・自らの関心に基づく主体的な勉学が可能になるように専門選択必修科目と専門選択科目を設置します。
・段階的な知識の修得を可能とするために、1年次の専門必修科目、2年次以降の専門選択必修科目を設置します。
・多様な関心に対応するために、教養選択必修科目と教養選択科目を設置します。
・現代社会における必要な技能が十分身につくように、語学科目、情報科目、数学・統計科目を設置します。
入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)
経済学部経済学科では、学部学科の教育目標に共感し、経済学科での学修に取り組んでいくために必要な、以下に示す能力等を身につけている者の入学を期待します。
〔学力の三要素に即した求める人物像〕
<主体性を持ち、多様な人々と協働しつつ学習する態度>
・広い視野と専門的学識を身につけ、変化し多様化する社会の課題を把握して、協働性を持って社会に貢献する意欲を持っている者。
経済学が対象とするのは、日々、社会で生じている複雑な経済問題です。問題の所在を的確にとらえ、これを分析し理解するためには、広い視野と経済学の専門的知識が不可欠です。そのため、広く社会の問題に関心を持ち、経済学の学修を通して高い専門性を身につけていこうとする意欲が求められます。また、問題解決に向けての道筋を考えるためには、意見の異なる人とも議論し協調して考える姿勢が求められます。
<思考力・判断力・表現力>
・経済および経済学に対する強い知的関心と学修意欲を持ち、自分の考えを他者に伝えることができる者。
経済学の学修では、経済事象のみならず、実学として社会全般に対する強い関心を持っていることが求められます。また、学術書・論文・記事などを読み、社会や経済が抱える課題とその解決策について自ら考え、それらを他者に対して積極的に表現することが必要とされます。そのため、文章を論理的に読み解き、自分の意見や考えを的確にまとめて、他者に対してわかりやすく伝えられる力を身につけていることが期待されます。
<知識・技能>
・以下に示すような、経済学の専門的知識・教養の修得に必要な基礎的学力を有している者。
〇高等学校等で修得すべき具体的内容
・国語
経済学の学修では、新しい知識を修得するために、教科書や学術書、論文や記事などを読み解くことが必要となります。また、レポートや論文の執筆、プレゼンテーションやディスカッションを通して、他者に対して自分の考えを的確に伝えることを求められる場面も多くあります。そのため、文章を正しく理解するための読解力と、自分の考えを的確に伝えるための表現力を身につけていることが求められます。
・外国語
経済学科では、英語を必修科目としているほか、英語で書かれた文献を参照する機会も多くあります。そのため、英語のリーディング、リスニング、ライティング、スピーキングについての基本的能力を身につけていることが求められます。また、中国語やスペイン語などを選択科目としており、各人の経済学的な興味関心に応じて、各地域の社会情勢等について知識や理解を深める意欲を持っていることが期待されます。
・地理歴史・公民
経済学の学修では、過去や現在の出来事を踏まえて、それぞれの国・地域における社会の動きと経済の仕組みを理解することが必要です。そのため、日本を含む世界各国の歴史的な背景や地域ごとの特色を正しく理解し、現代の政治・経済・文化などについて基本的な知識を身につけていることが求められます。また、現代の社会が直面する様々な課題について、主体的に考察する意欲を持っていることが期待されます。
・数学
経済学ではグラフや数式を用いた理論的な分析がしばしば行われます。そのため、グラフや数式の基礎を理解し、それを応用して論理的な思考を展開する力を身につけていることが求められます。また、経済学では様々なデータに基づく統計的な分析もしばしば行われます。そのため、確率や統計の基礎を理解し、それを応用してデータを的確に整理・分析する力を身につけていることが求められます。
〔入学前に求められる学習活動、学習歴〕
上記のように、経済学科の学びでは、様々な領域の基礎的な学力を身につけていることが求められます。
そこでまずは、高等学校等での正課の学びにしっかりと取り組むことが重要です。こうした過程で、外国語や数学、簿記などに関する資格を取得することも大いに役立ちます。
学業だけでなく、色々な本を読むこと、ニュースや新聞に目を通すことなどを習慣にして、日ごろから社会・経済の問題に対してアンテナを張っておくことも重要です。さらには、読んだ本や記事の内容を要約してみる、周囲の人とお互いの意見について発表し合うといった活動を通して、文章を論理的に読み解き、自分の考えを論理的に伝えるトレーニングを積んでおくことも有用です。入学前にこうした取り組みを行っておくことは、入学後の学びを円滑に進めやすくし、経済学に対する学修意欲を高めることにもつながります。