立正大学 保護者のための就活読本2023
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3年以内に離職する若者の割合が中卒で7割、高卒で5割、大卒で3割。いわゆる七五三と呼ばれる現象です。その原因は仕事のミスマッチ。人気の業界、職種、企業にこだわり、勝手にイメージを膨らませたまま社会に出て、はじめて現実とのギャップに気づくわけです。早期離職を避けるためにも、人気だけにとらわれず、自分のしたい仕事を選び、その内容を良く理解して、ほんとうにやりたい仕事ができる会社であるかどうかを見極めることが大切なのです。増加している成果主義を取り入れる企業では「成績優秀=有能な学生」とは考えていません。さまざまな困難にあっても自分で考え解決できる人材が望まれています。選考の過程で成績証明書の提出を求める企業は多いですが、それは直接成績を選考に結び地元に戻ってきて欲しいと考える保護者は多いようです。しかし、地元に希望する業界や職種がない、いずれ地元に戻るつもりだが一度は東京で挑戦したいなど、お子さまにも戻らない理由があるはずです。一つけているわけではありません。卒業に十分な単位を取っているかを見ているだけの企業もあれば、筆記試験をしない代わりに成績をかなり考慮する企業もあるでしょう。方的に反対しても言い争いになるだけで解決には結びつきません。しっかりと向き合って人生設計を冷静に話し合ってみてください。付 録家庭での就活サポートのポイント21よく大卒新入社員の3割が3年以内に離職すると聞きますが、早期離職しない会社選びの方法はあるのでしょうか?就職先は会社で選ばず、「したい」「できる」仕事で選ぶ。子どもの成績は良いほうではありませんが、やはり就職には不利ですか?就職に際して成績を重視するかどうかは企業の採用方針によります。できれば地元に戻って就職して欲しいのですが…。お子さまと向き合って冷静に話し合いましょう。

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