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国際交流(第01回:海外ボランティア参加学生インタビュー)
2020/07/21
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ボランティアで痛感する環境問題
共同生活を通して知った多様な価値観
地球環境科学部環境システム学科4年
稲葉 智咲 さん
プログラム:海外ボランティア
渡航先:ニュージーランド(オークランド)
渡航時期:2019年度夏期(3年次)
渡航期間:8月14日~9月1日
私が渡航した国はニュージーランドです。ニュージーランドは昔から羊や牛の放牧が盛んに行われているため、森を伐採し、土地を拡大してきました。しかし、放牧のために天然林を伐採してしまい、森林の減少が深刻化してきました。ニュージーランドでは固有種の鳥も多く存在していますが、森林帯の減少は鳥の生息地にも影響します。これらの環境問題を改善するために、ニュージーランドの国立公園などで、木の植林を行いました。ただ植えるだけではなく、植林する木の苗を自分達で運ぶなど力仕事が多い活動でしたが、自分達が植林した木が数十年後には立派な木になると考えると、頑張ろうという気持ちが湧いてきました。
研修先であるニュージーランドの都市オークランドは、買い物や観光に便利な場所です。ボランティアの活動場所は、アティウクリーク国立公園でした。ここは羊や牛が放牧されていて、間近で見ることができました。国立公園のため自然豊かで過ごしやすい場所で、ボランティア活動後は広大な自然の中でハイキングをしながら、サンセットを眺め、夜はみんなで温かい飲み物を持って、天の川や流れ星を観察しました。
ニュージーランドで撮影した豊かな自然とサンセット。絶景です。
ボランティア活動中は共同生活で、食材の買い出しも料理も自分達で行います。私たちのグループは日本人と台湾人とフランス人が参加していたので、夜ご飯はそれぞれ自分の国の料理を振舞いました。ヴィーガンやベジタリアンもいたので、買い出しの際は、材料や調味料に動物性のものが使用されていないか確認し、その人たち専用の料理と皆が食べる料理2種類を作っていました。違う文化の人達が共同生活をすることは大変なこともありましたが、異なる考え方にも触れることができました。
共同生活を行った宿泊施設
ニュージーランドの環境保護に参加して、現地に行き、自分で環境保護を体験することで、環境問題の深刻さや自然の大切さが分かりました。木の植林を行いましたが、その木が大きく成長するには数十年という長い年月がかかります。また木があることで動植物の生息地になり、生物多様性の関係が生まれ、生物にとって重要な存在になっています。それをボランティア活動に参加することで、改めて感じることができました。
また、英語での会話には苦労しましたが、大きな学びになりました。最初は会話の中に出てくる単語がようやく聞き取れる状態で、何を伝えたいのか、どうやって伝えれば良いのか分からず不安でした。しかし、毎日英語を聞き、会話をして行くうちに、自然に聞き取れるようになりました。私はあまり英語を話せないのですが、話せないから恥ずかしいと消極的になってしまうと、話すタイミングを失ってしまうと考え、自分から積極的に話しかけるようにしました。自分から話しかけることによって、相手のことを知る機会や共通の趣味を知ることができ、相手も片言の英語を理解してくれました。なんと言ったら良いか分からないときはインターネットで単語を調べ、写真を見せて、理解してもらったこともあります。
≪留学を考えている高校生や大学生へのメッセージ≫
環境問題に興味があり、海外に行ってみたい、英語を話してみたいという方に、海外ボランティアはお勧めです。私は環境問題に興味があり、このボランティア活動を先生に紹介してもらい、行こうと決心しました。不安な方は友達と一緒に参加するのも良いと思いますが、現地で友達とずっと一緒にいて、恥ずかしくてあまり話せなかったという方もいるので、私は一人で参加したほうが自分の知識や経験を広げられると思います。違う国同士で考え方が違うため、自分では気づくことができなかった価値観や、日本人独特の考え方を改めて気づくことができます。
また、日本の歴史や文化を事前に調べ、自分の考えを持ち、相手にどう説明するかを準備しておくと良いでしょう。ボランティア活動に参加している外国の方には、日本の文化に興味を持っていたり、日本人の考え方に疑問を持っている方がいました。例えば私は、「日本人はなんで嫌なことを断らないの」と質問をされたとき、なんと説明したら良いのか分かりませんでした。海外に行く前に、日本人の文化や行動を改めて見直し、なぜこれをしてしまうのかを考え、その理由を明確にしておくと良いと思います。
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