立正大学経営学部

畠山仁友講師プロログ

2016年6月 1日 13:55

墨田区の町工場訪問Part2

 

 前回に引き続き、3年生と一緒に、墨田区の町工場の見学に行ってきました。

 

浜野製作所

 

 浜野製作所は、板金加工や金型製作とプレス加工を主に行っている会社です。板金加工は、レーザーやプレス機で金属を切ったり打ち抜いたりする加工のことです。生産ロット数が少ない場合には、コストが安く済みます。一方で金型は1つの部品に1個の金型が必要になり、1個あたり安くても数十万円かかります。そのかわり加工が楽に済み、大量生産するとコストが安く済みます。

 手押しでの金型のプレス加工を体験させてもらいましたが、人の手だと出来上がりにバラツキが出ます。また、機械で加工するのも簡単ではなく、プレスする回数や力を細かく設定しなければならないそうで、機械で加工といっても熟練の勘がいるようです。

 

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 大規模な機械が多数あり、「町工場」のレベルではありませんでした。プレス機も、35t、50t、80tなど押す力別に機械が導入されていました。安全装置がもちろんついていますが、手が挟まったら大変だろうなとドキドキして見てました。

 

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ガレージスミダ

 

 浜野製作所は、ベンチャー企業を技術的にサポートする施設として、「ガレージスミダ」をつくりました。『ガイアの夜明け』でも取り上げられた場所で、中小企業ながらも積極的にお金を投資する会社という印象です。

 入居費用はもちろんかかりますが、レーザー加工できる機械や3Dプリンターなど最新設備が揃っており、また浜野製作所の従業員さんのアドバイスも受けることができる施設となっています。

 

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消費者向け商品の開発の難しさ

 

 浜野製作所は基本的に企業向け製品をつくり、取引をするBtoB企業です。「消費者向け商品はつくらないんですか?」と聞いたところ、「消費者向けの商品はつくって納品して終わりではなく、販売網や品質管理など手間がかかるため難しい」そうです。また、生産ロットも1万個や2万個つくらないと利益が出ない場合が多いため、なかなか商品をつくるのは難しいようです。

 ゼミ生は、ものづくりの大変さと利益を出す難しさを学べたと思います。いよいよ、ゼミでは商品開発のアイデア出しと本格的に進んでいきますが、2社を訪問して得た経験と知識を活用して欲しいと思います。

 

 

2016年5月13日 15:37

墨田区の町工場訪問

 

 産学官連携をするにあたり、墨田区の町工場を見学させていただきました。私たちは経営学部で文系のためアイデアやコンセプトは提示できますが、実際に形ある製品をつくる能力はほとんどありません。そのため、「ものづくり」への理解度はイマイチです。そこで、実際にものづくりが行なわれている町工場を見学して、私たちが進めている商品開発に関して、ものづくりの凄さ、厳しさ、難しさを体験してもらおうと企画しました。

五十畑工業

 五十畑工業は、創業80年を超える墨田区の町工場です。スカイツリーから徒歩1分の好立地です(昔は、「業平橋」という駅で何もなかったんですが・・・)。

 五十畑工業が製造しているのは、ベビーカーと介護用車椅子といった製品です。皇太子が幼い頃、美智子様が買い、使用していたのが、五十畑工業製のベビーカーだったそうです。「ベービーカー界のベンツ」とも呼ばれているとか。昨年の11月には、某有名テーマパークのベビーカーを2000台生産して納品したそうで、知る人ぞ知るベビーカーメーカーです。

 ベビーカーといっても最近では、一般消費者向けよりも、保育園や幼稚園で使われる4人や8人乗りで散歩に使う、大型のベビーカーを主に製造しており、売上の8割を占めるそうです。

 私が幼稚園の頃はなかった気がしますが、最近では保育園の小さなお子さんを散歩させるのによく見かけるようになったのではないでしょうか。五十畑工業製の大型ベビーカーは気配りが込められています。道路で斜めに走らず真っ直ぐ進むように、真ん中に車輪がつけられていたり、下り坂でも安全なようにブレーキがつけられたりと、女性の保育士さんでも動かし止めやすい操作性や安全性に気が配られています。

 実は大型ベビーカーをお散歩用に使うのはおまけで、災害時の「避難車」として準備しておくことが必要とされている商品なのだそうです。

 

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ビジネスの仕組み

 五十畑工業では、ベビーカーをつくるための部品のほとんどを自社で内製化しており、金属の加工、組み立て、生地の縫製まで行い、ベビーカーを一貫して生産しています。

 コスト面では外注した方が安くなる場合もあるそうですが、技術のノウハウを蓄積することができるため内製化をしているそうです。そのおかげで、メンテナンスや修理などの依頼にもすぐに対応でき、顧客からの信頼を獲得できているとのことでした。

 そうした信頼の積み重ねがあるおかげで、自社で営業をかけなくても、口コミなどで、製品生産の依頼が来るそうです。今は、受注生産の仕事で手一杯で、人がフル回転の状態のようです。ハローワークなどで募集をかけても人が集まらないらしく、常に人材不足で困っていると言っていました。

良い製品をつくれば売れる?

 良い製品をつくれば売れる、とは思います。しかし、良い製品をつくれば「売れ続けるか」といえば、それは難しいと思います。

 五十畑工業のベビーカーが売れ続けている理由は、もちろん良い製品をつくっていることもありますが、メンテナンスや修理によって絶えず顧客とのコミュニケーションを欠かさずにいることによって、80年以上も売れ続けていると感じます。

 

 最近ではやはり中国製が多くなっており、生産量が1000個を超えると中国の工場に発注されてしまうそうです。そのため町工場は、500個程度の生産量の仕事を受注し続ける必要があるとおっしゃっていました。高付加価値の製品を多品種少量生産でつくり続ける必要性を認識させてもらいました。

 

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2016年5月10日 13:55

ゼミ活動

 

 ゴールデンウィークが明け、新入生も大学に慣れてきた頃かと思います。

 畠山ゼミでは4月に15名の新2年生を迎え、今年度から新しい取り組みを始めます。

 

産学官連携はじめました

 

 畠山ゼミでは2、3年生合同で今年度、産学官連携に取り組むことにしました(基本的にゼミ単独での連携です)。墨田区にある町工場の「日伸スプリング」と「すみだ中小企業センター」に協力をしてもらい、商品企画を立案して、「ものづくり」を目指すプロジェクトを展開します。

 ハッカソンに参加して思いましたが、文系はどうしても「アイデア」や「コンセプト」を提案(プレゼン)することで終わってしまい、理系の力を借りないとアイデアが実際に形になるものづくりをなかなか経験できません。

 もちろん町工場なので有名ではありませんが、実際に自分たちのアイデアが形になる経験ができるのは貴重な機会だと思います。

 

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体験する+メモる

 産学官連携を進めるにあたって、ゼミのテーマを決めました。それは「体験する+メモる」です。

 「体験する」は、実際に企業に行って話を聞いたり、商品開発のために類似する商品を買って試したりすることです。インターネットのおかげで情報を取得することは簡単になりましたが、実際に体験することに勝るものはないと思います。

 そのため、まずKITTEにある「The」「中川政七商店」というブランドの店舗に足を運ぶ予定です。また、日伸スプリングの取引先企業へのインタビュー調査や、広告代理店の方への商品企画のプレゼンなど、様々な体験を積めるプロジェクトを設計しています。ただ、予定通り進むかは心配ではあります・・・。

 

 もう1つは「メモる」です。会議やミーティング、あるいは講演会などでメモすることは当たり前だと私自身は思っていたのですが、高校時代の恩師と話していると、教育の結果だと気づかされました。高校の部活で、「ミーティングでメモ帳持参」、「時間厳守」などなど、実は多くのことを教わっていたことを思い出しました。

 人間の記憶には限界があります。アイデアや報・連・相を忘れないためにも「メモる」は重要だと思います。私も言いたいことがあったのに忘れてしまうことがしばしばなので、メモることをゼミ生と一緒に自分自身にも徹底するようにしています。

 

ハードワーク

 2年生のゼミ生は産学官連携に加えて、座学で教科書のプレゼンをしてもらっていますし、サブゼミもこれから自主的に行っていくため、なかなかハードなゼミライフになっていると思います。

 私ですら思いますが、学生として学ぶ時間は貴重です。ゼミ生には、社会人になってから「あの時もっと学んでおけば・・・」と後悔しないようにしてもらいたいと考えています。

 一番のハードワークは私なのかも・・・・。オープンキャンパスで模擬講義担当しなきゃならないし、経営学部ブースの企画も考えなきゃならないし・・・、プロログをサボってた言い訳です(笑)。

  

参考書籍

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