学長メッセージ 第33代学長 齊藤 昇

 
 立正大学は「モラリスト×エキスパートを育む」というブランドビジョンを掲げると同時に「人間・社会・地球に関わる総合大学」を標榜し、多様性を育む学修環境の充実と創造的な研究活動を高度化しています。
 本学は8学部7研究科を擁します。その「総合大学」としての利点を活かしつつ、これまでの研究活動の蓄積をもとに、高次のデータ・インテリジェンスを構築した上で、先導的かつ独創的な観点から人文科学・社会科学・自然科学といった学術分野において、将来的に必要な知識や技術を効果的に活用して、その有用性を高めています。そして、新たな研究視座を地球的コンテクスト、あるいはホリスティックな概念の中に打ち立てることで、近未来への適切な学術対応を導き出したいと考えています。このような独自性を表象した研究視座を構築することにより、先導性の高い優れた研究を国内外に積極的に発信し、学部生、並びに大学院生の教育に敷衍することができると考えます。

 さて、立正大学の学生の皆様に強く求められるのは「グローバル化やデジタル化時代をしっかりと生き抜くための深くて広い教養、高度な専門性、そして豊かな語学力と異文化対応力」です。すなわち、本学が標榜する「モラリスト×エキスパートを育む」という理念に基づく「高い倫理性に裏打ちされた柔軟な思考力と高度な専門性」を身につけて頂きたいと思っています。それには従来の教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、履修科目によっては学修者の皆様の能動的な授業参加を取り入れた教授法や学習法が求められます。学修者の皆様が能動的に学修することによって、高次の思考力を養うことができるのです。それだけではありません。価値的創造力、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図ることもできます。

 これが「学び手が学修の中心にいる」という形態、すなわち「アクティブ・ラーニング」の授業方法です。これによって単なる外発的動機づけだけではなく、内発的動機づけによる主体性が適切に整うのです。これには発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習などが含まれますが、いずれにしても教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク等を含めて、極めて有効な授業方法です。

 このように変貌著しい現在の日本社会、あるいは様々な国際事情を伴う複雑な世界の中にいるからこそ、立正大学は学生の皆様の満足感、学習意欲や達成感を高められるような充実した層の厚い教育を実践していきたいと考えます。無論、障がいのある者と障がいのない者が可能な限り共に学ぶ仕組み、すなわち「インクルーシブ教育システム」の理念のもとに、障がいのある学生の皆様に対する合理的配慮を積極的に提供しつつ、学修機会の均等化と充実をさらに推進します。また、国際的な観点からも学生の質保証を視野に入れながら教育内容や制度を一層充実させていきます。

プロフィール

学歴

1983年3月
立正大学大学院文学研究科博士後期課程英文学専攻満期退学

職歴

1983年4月
立正大学文学部英文学科助手
1985年4月
立正大学教養部専任講師
1988年4月
立正大学教養部助教授
1994年4月
立正大学教養部教授
1995年4月
立正大学文学部英米文学科教授
1996年4月
立正大学大学院文学研究科英米文学専攻Mマル合教授
2002年4月
立正大学文学部文学科英語英米文学専攻コース教授
2006年4月
立正大学大学院文学研究科英米文学専攻Dマル合教授
2013年4月
立正大学文学部長
2016年4月
立正大学長・立正大学学園副理事長(現在に至る)

学位・称号

文学博士(立正大学・2005年)

専門領域

19世紀アメリカ文学・文化
(ワシントン・アーヴィング研究 ナサニエル・ホーソーン研究 О・ヘンリー研究)

主な学会活動および社会的活動・受賞歴

1985年4月
日本ナサニエル・ホーソーン協会事務局編集委員(1992年3月迄)
1990年4月
実用英語技能検定面接試験委員(2014年8月迄)
1996年4月
(社)日本ペンクラブ会員(現在に至る)
1999年4月
(財)日本英文学会評議員・大学選出委員(2017年1月迄)
2002年11月
国際異文化学会会長(2007年10月迄)
2005年10月
北海道新聞書評委員(2007年10月迄)
2008年3月
「立正大学蘊奥奨励賞」受賞
2008年4月
日本ソロー学会第15代会長(2011年3月迄)
2010年12月
立正大学英文学会会長(2013年3月迄)
2014年4月
NHKカルチャーラジオ「文学の世界」講師(2014年6月迄)
2015年5月
(財)日本英文学会第87回全国大会開催委員長

著作物等

主な著書(単書)

『郷愁の世界一ワシントン・アーヴィングの文学』(旺史社、1993年)
『The Literary Pilgrimage of Nathaniel Hawthorne(英文)』(文化書房博文社、1996年)
『彷徨する文人たちーアメリカ・ロマン派の文学風景』(エディトリアルデザイン研究所、1998年)
『ワシントン・アーヴィングとその時代』(本の友社、 2005年)
『「最後の一葉」はこうして生まれた -O・ヘンリーの知られざる生涯』(角川書店、2005年)
『ユーモア・ウィット・ペーソスー短編小説の名手O・ヘンリー』(NHK出版、 2014年)
『そしてワシントン・アーヴィングは伝説になった—〈アメリカ・ロマン派〉の栄光』(彩流社、2017年)

主な翻訳書

『わが旧牧師館への小径』(『平凡社ライブラリー』、平凡社、2005年)
『ウォルター・スコット邸訪問記』(『岩波文庫』、岩波書店、 2006年)
『ブレイスブリッジ邸』(『岩波文庫』、岩波書店、 2009年)
『スケッチ・ブック(上・下)』(『岩波文庫』、岩波書店、 2014年・2015年)
『昔なつかしいクリスマス』(三元社、2016年)
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