研究科長メッセージ

文学研究科への進学を考えている皆さん!
皆さんの興味・関心はさまざまでしょう。また、文学研究科で研究に従事している研究者の関心も実に多彩です。それでもそうした多様な関心に共通な点として、人間への興味・関心をあげるこができると思います。人間は、ホモ・サピエンスとして成立して以来、じつに長い歴史を経てさまざまな活動を行って、多様な文化や社会を形成してきました。そうした歴史、文化、社会のあり方を実現してきた人間とは何なのか、この問いに取り組むことが文学研究科の最も重要な研究課題です。

こうした課題に取り組んでいる本研究科の組織面での特徴は、二つあります。ひとつは、学部段階では別々である文学部と仏教学部が統合されてできている点です。もうひとつは、社会学という社会科学系にも属すると見なされることのある研究分野を含んでいる点です。そのために、仏教学・英米文学・社会学・史学・国文学・哲学といった多彩な専攻を用意して、みなさんの幅広い関心に応える努力を払っています。これは他学にあまり類を見ないものと言えるでしょう。

教育面では、各専攻の展開する授業のなかで専門に関する研究課題にじっくり取り組むとともに、文学研究科全体への視野をもてるようになる工夫を行っています。具体的には、修士課程1年次の必修科目として「研究の基礎」という科目を設け、他専攻に属する先生の話を聞いたり、他専攻の院生と議論したりして、「人間とは何か」という問いに関連する幅広い視野を獲得できるように努めています。同時に、こうした授業を通して、研究倫理の基礎を学び、また、将来への展望をもてるようになることを期待しています。

人間とは何か、という問いに関心をお持ちの方はぜひ本研究科への進学を検討してみてください。そうはいっても不安や疑問をお持ちの方も多いでしょう。その場合には、各専攻の先生方に相談してみてください。きっと先生方は皆さんからの相談を歓迎されることでしょう。

文学研究科 研究科長 板橋 勇仁


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