哲学科
教員インタビュー

プラトンやソクラテスの書いた文字を追い、
哲学に恋をする4年間がここにあります

哲学科
田坂さつき 教授

哲学とは、古代ギリシャ哲学から生まれた言葉で、明治時代に知恵を愛するという意味を込めて翻訳されました。物事の真理を究め、知恵を恋するように追い求める学問について、古代ギリシャ哲学専門の田坂先生に聞きました。

在学中に哲学書の原典を読む力を身につける

ー 立正大学の哲学科の特徴について教えてください。

立正大学の哲学科では、在学中に哲学書の原典を読むことを目標に、1年次からギリシャ語やドイツ語、ラテン語の文法を学びます。プラトンやソクラテスが書いた文字を自分で翻訳しながら、彼らの考え方を読み解くことで、だれかが翻訳した哲学書を読むのに比べてよりダイレクトに著者と向き合う体験ができます。

また、立正大学の哲学科には、現在8人の専任の教員がいて、さまざまな哲学の領域をカバーしています。私の出身大学では、当時専任の先生が3人いましたが、あとは非常勤の先生だったんです。そこでいまの道につながる先生との出会いもありましたが、学べる領域は限られていました。その点、立正大学の哲学科は、西洋哲学ばかりでなく、東洋・日本哲学や美学、生命倫理など幅広く哲学の学びへの扉が広く開かれていると思います。

他大学との研究会や、世界的なムーブメントになっている哲学カフェにも積極的に参加

ー 田坂先生のゼミナールでは、他大学との交流もなさっているそうですね。

田坂ゼミでは、学内の学びにとどまらず、オックスフォード大学やケンブリッジ大学、東京大学や慶応義塾大学など他大学との研究会にも参加しています。

1年次から原典購読のための知識とスキルを身につけている立正大学の学生たちは、研究会でも他大学に引けを取らない発表をしています。また、大学の垣根をこえて自分が学びたい領域の哲学にふれることができ、さらにいろいろな大学の学生たちとの横のつながりもできると人気です。

また、だれでも気軽に話し合える対話型ワークショップとして世界的なムーブメントになっている、哲学カフェへの参加も積極的に行なっています。

哲学的アプローチから取り組む
心や身体の痛みによりそえるものづくり

ー 田坂ゼミで行なっているアクティブラーニングについて教えてください。

田坂ゼミでは、難病や障害のある人たちの施設などを訪問して、入所者の方と直接対話をすることで、学生たちが自分自身で心身のさまざまな問題を見つけ、その問題について考察するという臨床哲学実習を行なっています。

臨床哲学実習では、障害のある人たちにも楽しんでもらえる楽器を作る「福祉ものづくり」に他大学の工学部の学生と一緒に取り組んだり、進行性難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者さんとSkypeを使った双方向の授業を行なったりしています。また、ALSと闘っている方たちのしびれをほぐすための医療機器、「ほぐすんです」の開発も進めています。この医療機器は、立命館大学、大阪大学、横浜国立大学、植草学園大学の学生と先生方の知恵を出し合って商品化をめざしています。

小さなことでも丁寧に議論して、解決していく、哲学的手法を身につけてほしい

ー 4年間の学生生活で、学生のみなさんに身につけてほしいことについて聞かせてください。

一つの問題に対して冷静に判断し、異なる意見があっても互いに尊重しあい、有意義な対話ができる哲学的手法を4年間の学びをとおして身につけてほしいです。

また、自分で見つけたテーマと格闘して2万字の卒業論文を書き上げる過程で、多くの哲学書を読み、自問自答をくり返して自己と向き合い、ゼミの仲間たちと討論を重ねて構築するのは、自分自身の哲学です。4年間で培った一人ひとりの哲学をもって社会に出れば、どの世界でも活躍できると信じています。

「哲学する」道を選ぶみなさんに
哲学科の教員たちが約束すること

ー 受験生のみなさんへメッセージをお願いします

哲学の門をくぐろうとする受験生のみなさんに、二つのことをお伝えします。一つは、哲学はおもしろいということです。人として生まれていろいろの楽しみに接したのちに、他のすべてが色あせてしまったときでも、これだけあれば足りると思えるような快楽をもたらすのが哲学という学問です。
ですが、もう一つには哲学は難しいのです。その難しさは、何がどう難しいのかを言葉に出せようになるまでに、多くの歳月を費やして苦労しなければなりません。
そんな哲学に心ひかれて人生の長い年月を「哲学しよう」として暮らしているのが、私たち哲学科の教員です。みなさんが「哲学する」ことを楽しめるように、4年間をとおして私たちがサポートします。


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